音風景・夕張

ユーパロ谷 気まぐれ日記

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2008年 7月



 2008年 7月26日 (土)
 
  ゆうばり市民会館
 
 
  夕張メロンオーケストラ
  (今日の練習風景)

 
 「吉野家」ざるとろろ\800

 【 久しぶりに夕張へ 】
 
 久しぶりに夕張へ行ってきました。
 明日(7月27日)市民会館でアマチュアの「夕張メロンオーケストラ」の演奏会
 がありますが、本番は都合で行けそうにないので、今日の公開練習を見に行ってき
 たわけです。 せっかく伺ったので市民吹奏楽団指揮者の鷲見さんと少しお話しし
 短時間ですが、今回オケの指揮をなさる菊池俊一さんにもお会いすることができま
 した。
 
  その後、30年ぶりくらいで「吉野家」で蕎麦を食べ、現在編曲中の若菜東小の
 資料にしようと学校跡を捜しに若菜に行ってみました。 
  吉野家の「ざるとろろ」は大変結構でしたが、残念ながら若菜東小の跡は、良く
 判りませんでした。 記念碑か何かが残っていないかと思ったのですが、元々場所
 もよく判らない私には見つけられず(最初から無いのかもしれませんが)あきらめ
 て帰ってきました。 

 久しぶりに見る夕張は、緑濃い夏の景色でした。
  



 2008年 7月24日 (木)
 【 キャッチーにもほどがある・・・ 】
 
  落語や漫才で演目の最初で聴衆の気持ちを惹き付けることを「つかみ」というらしいですが
 音楽でも「つかみ」はあります。 誰でも知っている例ですとベートーベンの5番「運命」の
 冒頭なんかはまさに「つかみ」に成功した例、非常にキャッチー(これ正しい英語かなあ)な
 メロディで一度聴いたら忘れられない強いものを持っています。
  最近、これはすげえなと思ったのがCMが流れ始めたアニメ「崖の上のポニョ」の主題歌。
 メロディ・歌詞ともに「つかみ」が強烈で、ものすごく耳に残る音楽です。  久石譲さんの
 音楽はどれもとても自然なメロディを持っています。 20年くらい前、ビリー・ジョエルが
 来日した時に言っていたことを今でも思い出すのですが、彼は「メロディで苦労するのは最初
 のフレーズだけで、1フレーズ目が出てくると後は自然に決まるのさ」とピアノを弾きながら
 「だってさあ、たとえば、
    
 ってきたら、その次は
    
 しかないだろ?」と言ったものです。(ちなみにこの曲は彼の「アレンタウン」です。)
 
 はい、仰るとおりでございます。
 確かにその通り、メロディとはそういうもので、またそういうものほど耳に残る。 

 同じように久石譲さんの曲は、例えば「天空の城・ラピュタ」のメロディの最初は
   
 ですから、その次はもう当然の如く
   
 と続いてとても流れが自然。 最初と次のメロディはまるで命題とその解、これは音楽という
 より、もはや数学的・物理的にこうしかならないというべきもので、その分キャッチーでもあ
 ると言えます。

 今度の「ポニョ」もその線に則っていて、しかも歌詞がまたこれしかないだろう、という歌詞
 が付いちゃっているので、耳に残ってしょうがありません。 おかげで頭の中で何度も何度も
 ぐるぐるぐるぐる勝手にリフレインされて、はっきりいって曲を作るのにはかなり邪魔。 
 編曲が進みやしません。  誰かなんとかしてくださいよー・・・・・。
 


 20008年 7月23日 (水)
 【 読書 】
 
  読み終えるのに随分時間がかかったのですが、「限界自治 夕張検証」(梧桐書院)を読み
 ました。 読売新聞社の女性記者がメインで書いた破綻から2007年末までの取材記というべき
 内容は、百%同意しかねる部分もありますが比較的淡々と書かれているような気がします。
 何が破綻の原因だったのか、どこでどうすれば良かったのか、再び同じ間違いを犯さないため
 には、マスコミでなく私たち自身が面倒を厭わず細かなことまで検証しなければならないんだ
 というのが総合的な感想です。 自分にできることを何かしなくては、と思わせる本でした。
 


 2008年 7月20日 (日)
 【 曲データ入れ替え 】
 
 校歌の曲データを一部入れ替えました。 といっても編曲そのものに手を入れたわけではあり
 ません。 録音時の音質を向上させるためです。
  若菜小の録音(パソコンへの取り込み)の時に気がついたのですが、設定が自動的にノイズ
 カットされるようになっていて、この時のフィルターが悪さをして特に中音の弦やシンバルの
 抜けに歪が生じてしまったようなんです。 シンセの場合は音源側にはノイズがほとんどない
 ので、このノイズカットをOFFにしてみると歪が無くなりました。 聴いている方は気付か
 ないかもという程度ですが、作っている本人はずっと気にしていた点が改善できました。
  ということで清水沢小・清水沢中・南高/夕張高の校歌の録音をやり直しました。自己満足
 の世界ですが、気になっていたことが解決して、少しすっきりです。
 


 2008年 7月18日 (金)

   
 【 再生産希望。 】
 
 私はそれほど酒好きではない(正確に言えば酒の味は好きだけれど、酔うのは
 苦手)ので、あまり酒には詳しくありませんが、この酒は好きでした。 夕張
 の長芋で作った焼酎「琥珀乃梟(こはくのふくろう)」です。 最近になって
 ふと思い出して調べてみたのですが、どうやらもう生産していない模様です。
 リニューアルを謳った後継品は出ているようですが、同じものではありません。
 ぜひ「琥珀乃梟」そのものの再生産を希望したいと思います。

 ついでに夕張ではありませんが、最近飲んだ洞爺湖の「月浦ワイン」が大変結構
 でした。「ミュラー・トゥルガウ(白)」という非常に透明に近い色の白ワイン
 ですがとてもフルーティな味でおススメです。


 2008年 7月16日 (水)
 【 長期ローン 】
 
 道が夕張市に、財政再建期間を延長し毎年の赤字解消額を減らすよう勧めるそうです。 行政
 サービスと職員待遇の改善を図るのが目的だそうですが、今でも18年もある再建期間がさら
 に伸びて20数年となったら市民も職員も夕張から引っ越してしまいそう・・・。 ですから
 10年100億が限界という藤倉市長の発言も感覚的にはとても良く判ります。
  ただ一方で353億の債務を100億にというのは、例えば同じ空知の他の旧産炭地の理解
 を得られるのだろうか、と心配にもなります。 財政再生団体にこそなっていませんが、旧産
 炭地はどこも同じような財政状況、なんで夕張だけなんだという批判は必ずあるんじゃないの
 かと思うんです。 
  国のエネルギー政策の転換が産炭地の窮境の原因の全てとは言いませんが、その側面は確か
 にあるのですから、やはり国策レベルの対応が必要ということじゃないでしょうか。(これは
 これで以前の産炭地域振興策で観光施設作って失敗したのはそっちでしょ、と言われそうです
 けれど。) 今の夕張にはこんな「長期ローン」、払えそうにないですもん・・・。
 


 2008年 7月13日 (日)
 【 若菜小学校校歌完成。 】
 
 若菜小学校の校歌編曲ができまして追加公開いたしました。
 
 例の演奏時間は3分22秒、つまり202秒。 
 基準値(6月24日のこのページ参照)+1%・・・・満足です、本人としては。

 私はトランペットでなくコルネットを使うことが多いのですが、今回は思い切りトランペット
 を使いました。 イントロでお気づきでしょうが、本物なら当然そう吹くであろう16分音符
 のタメも入れてみました。 最初の音から16分音符への入りを1/16拍(64分音符一つ
 分)わざと遅らせてあります。 これだとちょっと大げさなタメですが、人間が普段いかに微
 妙な演奏をしているか改めて判りますよね。 さあ、若菜東小にかかりましょうか・・・。
  


 2008年 7月10日 (木)
 【 ゆとりなき世情・・・ 】
 
 ガソリンは信じられないくらいの値段になり、世知辛さも極まってきた感があります。
 
  私は手が短いので、Yシャツなど標準サイズで首を合わせると、裄丈が余ってしまいます。それ
 でも最近までは、大きな売り場に行けばちゃんとその組合わせが既成で用意されていたんですが、
 この数年でめっきり選べる種類が減りました。  ちょっと色や柄が入ったものを選ぼうと思うと
 もう標準サイズだけしか用意されていません。
  シンセとステレオをつなぐケーブルが断線しました。  去年は簡単に買えたのですが、両端の
 端子と必要な長さの組み合わせは、在庫どころかもはや生産すらされていませんでした。 
  何でもそうですが、回転の遅い商品を在庫することは経済効率上よろしくありません。 めった
 に売れない商品は、仕入れず生産せず、という傾向が顕著になりつつあるようです。  世の中、
 どんどんゆとりが無くなっているということなんでしょうが、夏なのに寒々とした気分です。
  


 2008年 7月 7日 (月)
 【 おーい、でてこーい 】
  
  星新一さんのショートショートに「おーい、でてこーい」という一編があります。

 ある村の社のわきに、大雨で直径1mほどの不思議な穴が開きます。若者が「おーい、でてこーい」
 と穴に叫びますが、深くて何の反響もありません。 今度は小石を投げ込んでみますが、どこまで
 も落ちていって底に当たった気配はありません。 穴の事を聞きつけた都会の業者は、村に大金を
 払って穴の権利を手に入れ、無限に物を吸い込むかのようなこの穴に、廃棄物を捨て始めます。あ
 らゆる不都合なものを飲み込んでしまうこの穴に、ついには核廃棄物も捨てられます。 おかげで
 見たくないものの処分に困らなくなった人々は安心し、町も空も少しだけきれいになります。
  ある日、そのきれいになった青空の下、高層ビルの工事現場で、作業員が空から「おーい、でて
 こーい」という声を聞きます。 空を見上げますが何もありません。 再び作業を始めた男の側を
 小石がひとつ落ちていくのですが、男はもうそれに気付かず作業を続けるのでした・・。

 今日から始まるサミットのキーワードは環境だそうです。先日、夕張で産業廃棄物や核廃棄物の処
 理施設を誘致するという提案があって、藤倉市長が誘致に否定的な姿勢を示されたというニュース
 が流れましたが、このニュースを聞いて私が連想したのが、この「おーい、でてこーい」でした。
 プルトニウム-239の半減期は24000年、ウラン-238の半減期なら45億年(!)。 核廃棄物
 の放射能が問題のないレベルになるのは遥か遠い未来です。 とりあえず目に付かない所に捨てて
 安心していると、いつか未来に空から降ってくるような事態に・・・・なりそうでコワいです。
  


 2008年 7月 6日 (日)
 【 Rhapsody in Green 】
  
  道央圏はサミットのおかげでてんやわんやのようです。 「環境サミット」なんだそうですが、
 京都議定書にも参加しない某国の藪医者ならぬ藪大統領は、自衛隊のヘリ送迎ではご不満だそうで
 大型輸送機2機で専用ヘリを太平洋を越えて空輸したとのこと。 列車が保安上だめなら、せめて
 他国の首脳と同様に日本にあるヘリで移動してくれりゃ輸送機の莫大な燃料とCO
2が浮くものを、
 と思わないでもない。 そのほかサミットに関した北海道内の狂騒のために、かなりのエネルギー
 をいつもより余分に消費しているような気がします。 ぜひそのエネルギー消費分を補って余りあ
 る「実りある成果」をお願いしますね、首脳の方々。 「緑のサミット」が泣きますよ・・・。
  


 2008年 7月 5日 (土)
 【 バイトの季節 】
  
  まだ気楽な学生をしている我が子はぐーたら生活の極みの毎日ですが、さすがに夏休み中だけは
 アルバイトを考えているようです。 まあそういえば私も学生時代はぐーたらで、あまりバイトな
 んかしなかったですから、これがDNAというものかもしれません。

  その怠け者の私ですが、夕張で高校の夏休みに一度バイトをしたことを、ふと思い出しました。 
 今でもそんなバイトがあるかどうか知りませんが、「交通量調査」という仕事で、とにかく朝9時
 から夕方5時まで、計数カウンターを片手に乗用車が何台、貨物車が何台、歩行者が何人というふ
 うに記録していくんです。 
  二日間のバイトの一日目の調査点は夕張駅の前というか、夕張神社の下。 交通量はそれ程あり
 ませんが、当日はとにかく炎天でした。 日陰が全く無くて、一緒だった級友のK君(彼のHPで、
 今でもこのHPを紹介してくれています)と二人、ひたすら時間の過ぎるのを待ちました。
  二日目は、今となっては正確な場所が判らないのですが、今の石炭の歴史村の上あたりに架かる
 橋の袂(たもと)が調査地点で、ここはとにかく往来がありません。 あまりにヒマなのも辛いも
 ので、おまけにそのうち雨が降ってきたのですが、近くで唯一雨宿りができる場所というのが橋の
 高松側にある古い「バキュームカーの車庫」・・・。
  その車庫は何とも言えない臭いはするわ、ナメクジやらムカデやらがぞろぞろいるわ・・ですが
 他に逃げ場もなく、結局そこで半日じっとしていました。 このバイト、確かに肉体労働でもなく
 時給としても率は悪くなかったのですが、予想していたほど楽じゃなかったわけで、「お金を稼ぐ
 というのは、そう甘いもんじゃないよなあ」と思った夏の日の思い出です。
 


 2008年 7月 1日 (火)
 【 シバの女王 】
  
 新聞にレーモン・ルフェーブルが亡くなったという記事が出ていました。 78歳だそうです。

 60年台後半から70年代にかけて「イージーリスニング」と呼ばれた音楽がありました。この
 レーモン・ルフェーブルとやはり先年亡くなったポール・モーリア、それにフランシス・レイが
 三強で、それぞれ自分のオーケストラを率いて活躍していました。 
 「シバの女王」は、そのレーモン・ルフェーブルの代表曲です。 今でも色々な所でよく流れて
 いますから、曲名は知らなくてもメロディを聴けば「ああ、あれか」と思う方も多いでしょう。 

  北高で吹奏楽部に入ったものの超落ちこぼれ部員だった私は、音は出ないわ楽譜は読めないわ
 で「吹けるようになるまで戻ってくるな」と、あの古い木造体育館の奥にあった音楽室を追い出
 され、一人普通教室で練習させられる始末。 挙句に学業のほうもまるっきりダメで「これはク
 ラブ活動どころじゃないよなあ」と思い始め、ちょうど新しく練習を始めた曲が例によって全く
 吹けなかったことを機に退部を申し出たんです。
  ところが一年先輩だった方が「練習つけてあげるからさ、もうちょっと続けなよ」と言ってく
 れ、何日も付きっ切りで楽器を教えてくれたおかげで、短期間で急に楽器が吹けるようになりま
 した。 おかげで結局退部も思いとどまったのですが、この時練習していた曲というのが、この
 「シバの女王」でありました。 
  考えてみれば、ここで吹奏楽をやめなかったおかげで今でも音楽を続けてるわけですから、大
 げさにいえば、レーモン・ルフェーブルの「シバの女王」は私のターニング・ポイントの曲。
 思い出の一角がまた少し欠けたようで、ちょっと淋しい気持ちで新聞を読んだのでした。
 






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