☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

                            前月   日記2018年  次月  

2018年 12月


 2018年 12月 29日 (土)


 
 我家はただいま風速7m/s・視程150mほどの吹雪の中。
 【 年末寒波 】
 今年も残すところあと二日余りとなりました。 北海道は全域で厳しい寒波の下に
 ありまして、さっき温度計を外に出したら外気温は―5℃。 年末年始はこのまま
 真冬日が続きそうです。

 清水寺で年末に揮毫される今年の一文字、2018年は「災」でありました。
 あまり気分の良い文字ではありませんが、残念ながら今年は本当に災害続きの一年
 でした。 前半から北陸の記録的な豪雪があったり、風水害、地震、これでもかと
 いうくらい災禍が連続しました。 9月の胆振東部地震では、私自身も震度5強の
 強い揺れと41時間の停電を経験しました。

 我家も年明けすぐの義父の葬儀から始まったこの一年は、何だかあまり芳しくない
 年でした。 年末の空を覆う厳しい寒波と先が見えないほどの吹雪は、この一年を
 シンボリックに表している気がしています。

 来春には今上天皇が退位されるので、この暮れは平成として最後の年の瀬というこ
 とになります。 天皇が生前退位なさるのは1817年以来ということですから、
 改元が事前に判っている、というのも約200年ぶり、稀有な体験ではあります。

 平成の次なる世がどのようになるのか、放映中のNHKの朝ドラではありませんが
 漢字一文字で象徴するなら「福」であらんことを心から祈りながら、来る年を迎え
 たいと思います。 みなさん、今年も一年お付き合いいただき本当にありがとうご
 ざいました。 どうかよいお年を!



 2018年 12月 25日 (火)


 
 【 クリスマス 】
 今日はクリスマスです。 キリスト教国ではクリスマスから正月明けまでを休日とするところもありますが
 何かと祝日を増やしたがる最近の日本でも、さすがに一気に正月まで休み、とはいかないようです。 そも
 そもキリスト教国でもないし。 だいたいつい三日目に冬至でかぼちゃを食べ、今日がケーキで、大晦日は
 年越しそばで、正月は雑煮を食べて神社に初詣・・・って、世界一いい加減な民族ですよね、我々は。

 NHKの番組でやってましたが「イブ」という単語はてっきり「前夜」という意味だと思っていたら、単に
 「Evening」の意味だそうです。 昔は日没から翌日の日没までが1日だったので、24日の日没からはもう
 キリストの誕生日とされる(本当は誕生日も不明らしいけど)25日、つまりクリスマス・イブは文字通り
 「クリスマスの日の夕べ」という意味でしかないそうで・・・覚えとこ。

 そのイブに、我が家は三世代揃ってケーキを食べました。 私は二十歳になるあたりまで卵白にアレルギー
 があってケーキは食べられなかったので、夕張時代はケーキ風デコレーションのアイスクリームを食べてい
 たんですが、あれはどこから買って来たのか、母に尋ねてみたところ、「本町まで行っていた」そうです。
 何ていいましたか、あの炭鉱病院の踏切の近くのケーキ屋さんは。 あそこまで行ってたんですね。 全く
 昔も今も何かと面倒な息子ですみません・・・。 



 2018年 12月 19日 (水)


   (Google earth より転載)
 平岸街道の逆側から見た事故があった建物。 おそらく木造モルタル造りでそう新しくはない。
 プロパンガスのボンベも見えるが、これが爆発しなかったのは本当に不幸中の幸いだった。
 右端に壁が見える15階建マンションの窓の大半が吹き飛んだのも、この距離なら無理もない。
 【 威力 】
 全国版ニュースでも大きく取り上げらっれていますが、
 札幌市豊平区で可燃物によると思われる爆発事故があり
 多きな被害が出ています。

 現場となった不動産店と小路一つ隔てたファミレスには
 私も打ち合わせで何度か行ったことがあり、周辺の様子
 も覚えていますが、地下鉄平岸駅のすぐそばで人通りが
 多い場所です。 いつもファミレスで陣取る席はまさに
 不動産屋に面した壁際だったので、ちょっと背筋が凍る
 思いがいたします。

 「Google earth」のストリートビューを使って件の建物
 の裏手を見てみました。 こうして裏から見た方が3軒
 が棟続きになった長屋状の建物の構造がよく判ります。
 火元になった不動産店は左端1/3、中央1/3が居酒
 屋で、爆発と火災で写真の左側2/3はほぼ完全に消失
 したことになります。

 最初「スプレー缶約100本のガス抜きを室内でした」
 と聞いた時は「確かに本数は多いけど残りガスでそんな
 に破壊力があるのか?」と思いましたが、不動産会社の
 会見によれば「新品も含まれていた」という訳の判らな
 い状況だったようで、そうなると爆発の威力は桁違いに
 なってくるでしょうね。 なぜ新品の缶の中身を噴出さ
 せなければならなかったのか・・全く理解できません。

 奇跡的に死者が出なかったのは、写真からも想像できる
 ように建物があまり頑丈でなかったことが幸いしたかも
 しれません。 もし床や壁が爆発で吹き抜けなかったら
 爆発の圧力波そのもので死者が出ていたことでしょう。

 これだけの事故ですので、警察も徹底的に真相を究明す
 ると思いますが、私たちもスプレー缶の処理には今まで
 以上に注意しなければいけませんね。



 2018年 12月 9日 (日)


 
 【 今日が谷底 】
 雪模様の曇天のせいもありますが、外が暗くなるのが本当に
 早くなりました。 今月22日には、一年で一番昼の時間が
 短くなる冬至を迎えます。

 この欄でも何度か書きましたが、日の出/日の入りそれぞれ
 の変化のピークは、夏至や冬至と一致しません。 グラフに
 すると右のようになっています。

 上の線が札幌の日の入り時刻の変化、下の線が日の出時刻の
 変化です。 二本の線の上下間隔が最も狭い日が「冬至」と
 いうことになりますが上の線の右端近くに冬至があります。
 これで明らかなように日の入りのグラフの谷底は今年は今日
 なんです。 今日の札幌の日の入り時刻は16:00、ちなみに
 冬至の22日は16:03で今日より3分だけ暗くなるのが遅く
 なっているはずです。 冬至より13日も早く日の入り時刻
 は遅くなり始めるということですね。

 じゃあ夏至も、夏至の日より手前に一番日の入りの遅い日が
 あるのかと思えばそうではなく、こちらは1週間ほど夏至を
 過ぎたあとに最も日の入りが遅い日があります。 なんだか
 わかりにくいですけど。

 ともあれ明日から確実に日没は遅くなります。 本格的な冬
 を迎えてつい陰気になりがちな季節ですが、そう思えば少し
 は気も晴れるというものです。



 2018年 12月 6日 (木)


 
 2001年1月の真谷地市街。 こちらも取り壊しが進む。    
 【 初冬の歳時記2 】
 明日後半から道内は記録的な寒波に覆われるそうですが、昨日から
 雪が少ない割に厳しい寒さが続いております。今日も私の家の周り
 は日中の最高気温が氷点下となる「真冬日」でした。

 夕張は先月末に一気に50cmを超す積雪に見舞われて、そのまま
 根雪に突入したようですが、札幌周辺はまだのようです。 札幌の
 根雪の平年値は12月4日だそうですので、今年はもう過ぎている
 のですが、3日くらいまでは穏やかな日和で日中ならば間違いなく
 夏タイヤで走れそうな感じでした。

 前回の書き込みで沼の沢市街の冬の写真を載せましたが、PC内の
 同じホルダーに真谷地市街の冬景色も載っていました。 消防署の
 前あたりから三区側に向けて市街を撮った写真ですが、沼の沢ほど
 ではありませんが、この写真の中でも今では取り壊されてしまった
 建物があります。

 私の祖母の家も真谷地市街にありまして、線路のすぐ脇で、しかも
 線路のほうが1.5mほど高い立地だったものですから、列車が通る
 際の排煙や蒸気、そして轟音は強烈なものでした。 特に冬は気温
 が低いため蒸気(ドラフト)が派手に見えまして、今でも子供だった
 私の目線より高い位置を通過する蒸気機関車の姿は、もちろん家庭
 用のビデオカメラなと存在しない時代ですから実際の映像が残って
 いるわけもありませんが、私の記憶の中にはディテールまで鮮明に
 焼きついています。

 祖母の家で曾祖母がストーブの上で焼いてくれたスルメの匂いや、
 真っ赤になった石炭ストーブに顔が火照る感覚、夕鉄バスのタイヤ
 のチェーンが雪に覆われた路面をたたく音・・・・文字で残る記録
 よりも、五感が覚えている記憶のほうが数十年の時が過ぎてなお、
 まるですぐそこにあるように感じられるのは、本当に不思議です。



 2018年 12月 1日 (土)


 
 2000年1月の沼の沢市街。 写真に写るほとんどの建物が今は残っていない。    
 【 初冬の歳時記 】
 平成30年も残すところあとひと月になりました。 来年5月には
 改元が行われますので、平成としては最後の年の暮れになります。

 秋口からかかっていた小編成のオーケストラ用の曲が、楽譜・音源
 とも昨日ようやく完成して(といっても数日もしたら手直ししたく
 なるのですが・・・)ちょっと一段落したところです。 金管楽器
 はホルンしかないという、40人ほどの編成を想定した曲ですが、
 それでも楽譜は14段書き・・・やっぱりオケは大変です。

 今年は記録的に初雪が遅かったのですが、さすがに師走の声を聞く
 とちゃんと冬はやってくるもので、昨日から外は完全に雪景色にな
 りました。 

 毎年雪が降り始めるころになると、なぜか小さい頃の夕張の雪虫が
 飛び始める頃から初雪の頃までの情景を思い出します。 水田から
 水が抜け、家には石炭を積んだトラックがやって来て、炭小屋に冬
 の間の石炭をスコップで移し入れます。 窓には防寒用のビニール
 を木製のモールで貼るので外の景色は春まで霞んだままでしたね。

 そんな慌ただしい冬への準備期間がちょうど今頃でした。 住宅が
 高断熱化し窓には複層ガラスが入り、暖房が灯油や電気になって、
 特別な冬支度が不要になったのはいつの頃からだったでしょうか。
 確かに便利で安楽にはなったけれど「歳時記」と呼べるような風物
 がどんどん希薄になっていくようで、少し寂しい気もしています。







                             前月   日記2018年  次月  


                             ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆