音風景・夕張

ユーパロ谷 気まぐれ日記

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2009年3月

 2009年 3月28日 (土)
 【 百科事典 】
 我が家にあった電子辞書は元々子供のために買ったもので、それは子供が持って行ってしまったので、
 代わりを買うことにしました。 家族で一番辞書を引くのは私で、辞書と理科年表は愛読書と言えるほ
 ど良く見ていますから、無いとやっぱり不便なんです。

 今まで「これがあれば」と思っていたカラー写真入りの百科事典と漢和辞典の機能があるものにしまし
 た。 三年分の朝日の「天声人語」まで入っています。 いやはや、すごいもんです。

 内臓の百科事典は「ブリタニカ」ですが、現在日本では製本された「ブリタニカ」は売っていないらし
 い。 確かに小さな電子辞書に全部入るんですから、それも無理からぬことですが、ここにもちょっと
 時代を感じます。 子供の頃、夕張の家には小学館の「原色百科事典」というのが一揃いありまして、
 ずいぶんお世話になりました。 分厚い百科辞典をひく、というのが懐かしい気もするんですけれど。
 


 2009年 3月24日 (火)
 【 よりにもよって・・・ 】
 わが子が飛行機に乗る日の朝に事故が起きなくても、とつい思うのが親心というもののようで。
 ご存知のように23日朝、成田空港で国際線貨物機が着陸に失敗し炎上する事故が起きてしまいました。
 
 乗員の尊い命は戻りませんが、空港のカメラに事故の一部始終が写っているので、ぜひ今後の糧として
 いただきたいと思います。

 それにしても。 毎度事故の度にお顔を拝見する航空評論家とかいう方たちの「推論」には、納得でき
 たためしがありません。今日は「ウインド・シア」で急激に機体が「沈下」したのではという説明でし
 たが、映像を見る限り、逆に最初の接地時に地上効果と強い向かい風による「バルーニング」で機体が
 「浮揚」してしまい、滑走路の残り長さを心配したパイロットが急激に下げ舵を取り過ぎて、機首から
 滑走路に再接地・バウンドして横転・・・と見えるんですけれど。 

 この評論家氏は、以前三菱の試作戦闘機の事故のときにも、「エンジンの推力に問題が出たのでは」と
 言っておいでで・・・私にはエンジンは絶好調で、操縦系のオーバーシュートのように見えたのですが
 結局、原因は昇降とロールのセンサーを互い違いに結線したための操縦系の不良で、以来私はこの人を
 全く信用していません。 まあDFDRが回収されれば、舵の操作や各方向の加速度も記録されていま
 すから、事故の映像と照合すれば今回の原因は明らかになるでしょう。
 
 前にも書いた気がしますが、そもそもニュースにコメンテーターや評論家は必要なんでしょうか。
 わけのわからない推量など流さず、淡々と事実だけを伝えていただきたい。  どうしても原因を伝え
 ることが必要だというなら、今回の事故の場合であれば、たとえ数年後になっても事故調査委員会が精
 査して導いた事故原因を伝えるのが「報道」ってもんだと思うのですが、どんなもんでしょうね・・。
 


 2009年 3月23日 (月)
 【 校歌完成の日。 】
 遠幌小学校校歌を本日公開いたしました。
 
 原譜通りだと2/4→4/4→2/4と拍子が変わるのですが、打込みの都合上すべてを4/4にしました。
 以前にも書きましたが、その状態で数えればメロディは12小節×3、1分少々しかありません。で、
 イントロや間奏なんかを長くし、78小節まで増やして他校の校歌と同じくらいの長さにしました。
 ですから半分以上は「作曲」部分、無理に水増ししたみたいでその点いまだ不安を持ってます。
 原曲のイメージが壊れてなければ幸いです。
 
 
 
 さて、今日は私の子供が、就職のため22年間住んだ我が家をあとに旅立って行きました。
 何だか急に老け込んだ気が・・・・・しないでもないです。
 


 2009年 3月20日 (金)
 【 画竜点睛 】
 通常の倍近く時間がかかっている遠幌小学校校歌。 ようやくコーダまで到達しました。
 
 いまだ雑事が多い日々には変わりありませんが、あと数日分というところでしょうか。

 いつも打楽器を入れるのが一番最後なんですが、ここでかなり印象が変わります。 既にイメージは頭
 の中にあって、たいてい打楽器を入れた途端にそのイメージに急激に近づくので、毎度この打楽器を入
 れる最後の工程は楽しみでもあります。

 「画竜点睛」は、名画家が壁に描いた龍の絵に目が描かれていなかったので、人々がその理由を問うと
 「目を描くと龍が天に飛び去るからだ」と画家は言う。 人々がどうしてもそれを信じないので、仕方
 なく画家が絵に目を書き加えると雷鳴とともに龍は本当に天に飛び去った、という故事に由来します。
 転じて肝心なあと少しが不足していることを指すのですが、打楽器はまさにこれですね。

 まあ、オーケストラにいらないって楽器はないですが、打楽器というのはほんとに大事ということを、
 毎度この段階になると実感するしだいです。
 


 2009年 3月15日 (日)
 【 空転・・・。 】
 年度末といってもたいした用事はないはずなのに・・・。
 先月末からのこの三週間、なんだか妙に忙しくて、曲作りがすっかり空転してしまいました。
 
 作業としては残りは正味10日分くらいなんでしょうが、あと一週間くらいは雑事にかき回されそう。
 お待ちの方々、たいへん申し訳ありませんがもう少しお待ちください。
 


 2009年 3月11日 (水)
 【 ふいご 】
 前回の続きではありませんが、疑ってかかっているメディアの中で、比較的センセーションだけに走ら
 ず淡々とした番組という印象を持っているのが「NEWS23」です。 昨3月10日のこの番組で夕張が
 取り上げられていました。 

 夕張市に外から来て活躍されている、医療センターの医師と都庁職員のお二人を軸にまとめた報道でし
 たが、最後に藤倉市長が「市民が(再生のための)種火、外から手伝っていただける方に空気を送って
 いただくのが良いかたち」という内容のことをお話されていました。 おっしゃる通りだと思います。
 うがち過ぎかもしれませんが「空気」になるのは実は最も難しいかもしれません。 無色透明無味無臭、
 ともすると存在すら忘れるけれど、大事な空気。 いま、その空気を送る「ふいご」を手にすることが
 一番求められるのは、かつての住民である私たちかもしれない。 そんなことを思ったりしたのでした。



 2009年 3月8日 (日)
 【 The Fairest of the Fair 】
 最近、新聞やテレビの「報道」番組というものを見ていると、首をかしげることが多いんです。
 基本的に「報道」というからには事実を伝えるのが仕事だと思うのですが、その公平性を疑ってしまう
 ような場面がよくあります。 

 特に数字を伝える場合などは、何しろ数字が伴っているわけですから必ず事実だろうと思いがちですが、
 これがそうでもないようで。 例えば下の二つのグラフですが、

   
 
 この二つのグラフ、全く同じ数値をグラフ化したものですが印象は全然違いますよね。 例1のグラフ
 はY軸が0から始まっていますが、例2は94から始まっているんです。 結果として例2では変化が
 強調されて感じられると思います。 これを使い分ければ、変化が大きいとも小さいとも伝えることが
 できてしまいます。
 
 この例と同質の場面は、特にテレビを見ているとよくあります。 目盛りがついていますから、ウソを
 伝えているわけではありませんが、視聴者にどういう印象を与えるかは完全にコントロールされてしま
 いそうで、実際に新聞やテレビを見ていると?と思うことがままあります。

 数字の話だけでなく、残念ながらメディアの情報には必ず作為がある、と思って受け取らなければなら
 ないのが現実のようです。 夕張に関する報道もそうですが、フェアなうえにもフェアな報道を心から
 望みたいと思います。


 なお蛇足ですが、今日のタイトルは「フェアなうえにもフェア」にかけてみました。 お気づきの方も
 おいででしょうが、実はある曲の原題なんです。 吹奏楽経験者ならお判りですよね。 そう、日本語
 の曲名は「美中の美」、スーザ作曲の行進曲です。(北高時代に、学校祭の仮装行進で吹きました。)
 ちょっと苦しいジョークだったかな。 おそまつでした。



 2009年 3月5日 (木)
 【 啓蟄 】
 今日は二十四節気の啓蟄です。
 地中で眠っていた虫たちが動き始める日だそうですが、元々旧暦での話ですから特に北海道では実際の
 季節感とはだいぶ隔たりがあるようです。

 夕張の家の近くに神社がありました。 道路は神社の前を過ぎるとすぐ急な下り坂になっていまして、
 その坂の南向きの土手は、私の家の周辺でその春一番早く地面が顔を出す場所でした。 土手の地面か
 らは、ふきのとうが顔を出し、真っ白な雪景色を一冬見慣れた目には、半年ぶりに見る土の濃い色が染
 みるように感じて、少しの間まぶたを瞬かせたものでした。 今でも私にとってはあの土手の風景が、
 「春」を代表するイメージです。

 世の中を見渡すと陰気なニュースばかりですし、季節も本格的な春まではまだ少し間がありますが、こ
 のページも背景色を桜の色に変更したりして、ちょっとでも明るい春を感じたいと思っています。



 2009年 3月1日 (日)






  赤くなかった?スイートピー

 【 赤いスイートピー 】
 人から花をいただいたのですが、家内が「これがスイートピーよ」と指差した花は微かに青みがかった
 光沢のある、淡いピンクの花でした。 私は思わず、「え、スイートピーって赤いんじゃないの?」と
 聞いてしまいましたが、スイートピーはこういう淡い色なんだそうです。 私が「スイートピー=赤」
 と思い込んでいたのは、もちろんあの歌のせいですが、調べてみると確かにこの花は元々淡い色のもの
 がほとんどのようです。

 同様に「シクラメン」も本来ほとんど香りはないそうで。「秋桜花(コスモス)」は色の種類が多く、
 中には薄紅色もありそうですが、全部が薄紅色ってわけじゃないんですね・・・。 私は植物の知識が
 全く欠落しておりまして、以前にニンジンの葉が判らなくて家族に散々馬鹿にされたことがあるくらい
 なので、たぶん今日の話題の勘違いも私だけなんでしょうね・・・。

 件(くだん)の歌詞をよく聞いてみれば、じゃあ「春色」ってどんな色だよ、ということになりますし
 現実の花の色ではなくて「心の岸辺に咲い」ているイメージとしての「赤い」色なんですね。 これは
 勘違いしたほうが悪い。 

 現在は逆に歌のイメージに合わせて品種改良し、鮮やかな赤のスイートピーや、香りのあるシクラメン
 も(もちろん薄紫色の)あるそうです。 いやはや何と申しましょうか。

 技術力は凄いけれど、こういうのを「無粋」って言うんじゃないのかな。 まあ花の色もよく知らない
 私が言えた義理じゃありませんが。





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