音風景・夕張

ユーパロ谷 気まぐれ日記


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2010年 1月


 2010年 1月28日 (木)
 【 未来予想図 】
 そういうタイトルの歌もありますが、数字というやつは、歌のようなロマンティシズムを全く持ち合
 わせないもののようです。

 夕張市の公式HPの「資料書式ダウンロード」のページから、毎月の市の人口の推移を見ることがで
 きます。 2009年12月末の夕張市の全人口は11355人。 2009年一年で384人減り
 ました。 ちなみに2008年一年では459人減、2007年は630人減。 このぶんだと今年
 の年末には、ついに11000人を割り込んでしまうかもしれません。

 北海道新聞の記事によると、市の財政再生計画案では借金の返済期間を20年程度にしたいそうです。
 2008年時点で夕張の65歳以上の人口比は43%。  今から20年後、つまり2030年には
 この43%の65歳以上の層のかたは若くて87歳。 大変申し上げにくいのですが、43%のかた
 の中には借金を完済した夕張の姿を見届けられないかたも多いのではないでしょうか。 現状の年齢
 構成では、人口の自然減がどうしても大きな数字になってしまいます。 これに転出人口が加わった
 とき、20年後にマチがマチとして成立できるのか、夕張の「未来予想図」が不安でなりません。

 「じゃあどうすればいいんだ」と問われると答えに詰まります。 そもそも私が簡単に考え付くくら
 いなら、とうの昔に誰かがやっているに違いありません。

 ただ、ひとつ声を大にして訴えたいのは学校を無くさないでほしかったということ。 まもなく清水
 沢中学校も閉校式を迎えます。 今秋には小学校の閉校式が続くでしょう。 これはもはや止めよう
 がありません。 ですがこれでは若い人が益々夕張からいなくなるんじゃないでしょうか。 現に私
 の知人でも、学校の統合を機に子供を夕張から転校させようか、という親御さんがいますから。

 いつも感じるのは、学校は営利企業ではないということです。 ですから本来、維持コストや効率で
 学校の存廃が論議されるべきものではないはず。 昔から駅と学校は、地域を地域として独立させる
 重要な要素だったはずで、地域にそれがあるかないかでは大きな差があります。 

 といっても今の夕張市には多くの学校を維持できる経済力はありません。 全く無い袖は振りようも
 ない。 道や国が施策として学校を残す気になってくれないと、どうしようもないんです。

 こんなHPですが誰が読んでくれるか判らないので、前にも書いたけれど、もう一度叫んでおきます。
 関係者の方々、どうか夕張高校だけは将来も存続させてください。 何としてもお願いしますよ。
 


 2010年 1月26日 (火)

 これじゃだめじゃん・・。
 ちなみに上が純正品です。


 【 互換性 】
 最近のPCのプリンタは、随分と安くなりました。 消費税導入直前に購入した最初のプリンタは、
 まだ両側にパーフォレーションが開いた専用紙でインクリボン式、もちろん白黒です。  それでも
 当時6万円近くしました。 我が家で一番新しいプリンタは1万円ちょっとですが、速いしちゃんと
 CDレーベルまで印刷できます。 

 ただし、インクは一向に安くなりません。 「お前ら、絶対こっちで儲けるつもりだろ!」と毒づき
 たくなるほど(事実そうだと思うんですが)インクカートリッジは高価です。 私の使っているE社
 のカートリッジも6色セットで¥5980! 2セット買えばプリンタ本体より高いんですね。

 これは何としても面白くないので、他社の「互換インク」というのを買ってみました。 価格は純正
 品の半分ほどです。 長期間保存するのでなければ耐久性以外は遜色がない、という謳い文句の商品
 だったのですが・・・・・。

 発色が全然違うんですね。 全体にピンク色になってしまう。 右の写真で、上のCDは純正インク
 使用、下は他メーカーの互換インク使用ですが、下は明らかに赤っぽく緑色も蛍光のような発色です。
 これではとても使い物になりません。 やむなく純正品に戻しました・・・。 

 やっぱりプリンタメーカーに儲けさせるしかないんでしょうか・・。 どなたか良い知恵があったら
 ぜひ教えてください。
 


 2010年 1月25日 (月)
 【 Progressive 】
 年が明けるとウィーン・フィルのニューイヤーコンサートの他にもう一つ、必ずチェックするものに
 NHKの大河ドラマがあります。 どちらかといえばドラマの内容より主題曲に興味が向いていて、
 ここはいわば作曲家の腕の見せ所なんですが、今年の佐藤直紀さんも"らしい"曲であります。

 ただ、今年の大河はもう一つ目を引く点があります。 それは画質が変わったということ。 ビデオ
 にもかかわらず、ちょっとフィルムっぽいあの映像は、プログレッシブ・カメラという新しいカメラ
 によるものだそうです。 progressiveとは「漸進的な」、つまり段階的にゆっくり進む、という意味
 ですが、乱暴に言えば今まで1本おきにしか使えなかった走査線をフルに使える方式で、その分動き
 が滑らかで、オンオフ的だった色調変化もよりフィルムに近い「段階的な」変化が出せる・・という
 ものらしいです。(理解が間違ってたらごめんなさい。)

 で、陰影はいい感じなんですが、できたらもう少し黄色味を抑えていただくと好みなんですけどね。
 もちろん意識してあの色に作っているのでしょうが、ちょっとやり過ぎな気がしないでもないです。

 「水戸黄門」なんかもだいぶ前からビデオ化されまして、ビデオのべったりと平板な画面に違和感を
 覚えていたのですが(まあどっちにしろ、さすがに「水戸黄門」はめったに見ませんが)、これから
 はビデオ番組でも少しは画面に奥行きが出るかもしれません。 技術の進歩は素晴らしいもんです。
 


 2010年 1月21日 (木)

やっぱり鶴がいいなあ。



実はANAもこっちが好き。
 【 空飛ぶ夢 】
 とりあえず演奏会用の曲もなんとかできましてひと段落。 あとはMIDIデータから楽譜ソフトで起譜
 をするだけになりました。 それでも今月中は忙しい日が続きそうです。

 昨晩久しぶりに鮮やかなカラーの夢を見ました。 それも南の島のコーラルブルーの海の上で飛行機
 を操縦している夢です。 島の陰から低い高度でB-29(あの大戦中の爆撃機です。)が、しかも
 ジュラルミンの機体を鏡のようにぴかぴかにポリッシュしたやつが上昇してきまして、そいつの周り
 を旋回するという光景でした。 珊瑚礁の瑪瑙(めのう)色の海に、赤土と深緑の森に覆われた島、
 真っ青な空と白い雲、銀色に輝く機体、ものすごくコントラストも鮮やかなそれはリアルな夢でした。
 旋回降下してB-29の後方に回りこんだ時など、4基のサイクロン・エンジンの排気タービンの音
 さえ聞こえた気がしました。 本物の音など一度も聞いたことないのにね。 

 なんでまたこんな夢を見たんでしょう・・・・。
 
 テレビ番組で毎年楽しみにしていた番組がありました。 琵琶湖の「鳥人間コンテスト」であります。
 夢に見るくらい飛行機好きな私は、昨2009年の大会が中止と聞いてがっかりしていたのですが、
 どうやら今年は復活するようです。 人間を動力源とする人力飛行機部門では、既に琵琶湖の向こう
 岸に到達しているくらいレベルが高くなりましたが、今でもそれこそ「夢のある」企画だと思います。
 
 いつか参加してやろう、と本気で思っていた時代もありまして、機体設計の本まで買いました。 本の
 奥付を見ると1993年の版のようですから随分前になりましたが、流体力学と材料力学のオンパレードの
 その本は「隔壁がある構造体の捩れ」とか、とにかく積分ばっかり。 飛行機作るのはゆるくないわ。
 
 数日前、その「ゆるくない」シロモノを現実の世界で飛ばしている日本航空からメールが届きました。
 会社更生法の適用を受けたがマイレージは維持されるし、今まで通り使用できる、という内容でした。

 飛行機には夢があっても、航空会社の経営には夢がない、ということでしょうか。 初心忘れるべからず
 といいますから、この際原点に立ち返って尾翼の鶴のマーク、復活させては? 今のマーク、なんだか
 どうしても健全な印象を受けないんですよ、だって花札みたいでしょ・・・。



 2010年 1月16日 (土)
 【 一文字なら・・・ 】
 所属している作曲家協会では3月に演奏会が予定されていまして、そのための作曲にかまけ最近少し
 ばかりHP更新が減っております。 いろいろ手一杯なものですみません。

 さて毎年12月に京都・清水寺で書かれる今年の漢字、昨年は「新」でした。 確か一昨年は「変」
 だったと思いますが、まあ毎年それなりに納得、という漢字が選ばれるようです。

 だいぶ流行から遅れましたが、人から中古で「ブート・キャンプ」とかいうDVDをもらいました。
 エクササイズの一種でありますが、テレビの前で合わせてやってみた感想は・・・「し、
死ぬ。

 柔軟性はないわ、筋力はないわ、リズム感はないわ(よく曲が書けるな)、息は上がるわ、とにかく
 全くついていけません。 一度にDVDの最後まではとても無理。 これは健康に悪いわ。
 そんな私を漢字一文字で表すと・・そりゃあ「
」以外にないわな。 がっかりですよ、ほんと。



 2010年 1月11日 (月)


  昭和30年代冬の私の家
  「Always~三丁目の夕日」
  を地でいく暮しでした。



 同上。  この頃は窓に貼る
 ビニールすらない。
 なお人物は幼い日の私です。

 【 夕張40’s(フォーティーズ) その7 】
 我が家は昭和40年代に2回、家の改修工事をしました。 国鉄を退職した祖父が昭和24年に建て
 た家は、まだ戦後の物資不足の影響を受け、しかも本業は下駄屋で大工は副業という人が建てたもの
 で、たぶん建築基準法もへったくれもあったもんじゃない、というシロモノでした。

 最初の改修では、土台を補強し外壁をモルタルにしました。 ベニヤ板一枚の内壁をはがしてみると
 残りはもう外板しかなく、隙間から外が見えていました。 当時はどの建物も同じだったでしょうが
 断熱材なんてものは全くありませんでしたから、厳冬期には夜眠っていると布団の口のあたりが白く
 凍るほどでした。 湯たんぽや豆炭を使う「あんか」が必需品だった時代でした。

 モルタルになって初めて壁にグラスウールが入りました。 これは劇的に暖かくなったと感じました。
 それでも窓はアルミサッシでも複層ガラスでもありませんから、11月頃には必ず外からビニールを
 貼りました。 モールと呼んでいた細い木製の板とガラス釘でビニールを窓枠に貼っていくのです。
 おかげであの頃は春までほとんど半年、窓から外の景色をはっきり見ることはできませんでした。

 最後の改修は昭和44年でした。 アルミサッシではないけれど、窓は2重窓になりました。
 翌45年には大阪万博が、47年には札幌オリンピックが開かれて、このあたりから暮らしは急激に
 近代的になっていきます。 暖房もこの頃石炭ストーブから石油ストーブに替わりました。
 
 でも考えてみれば、私たちは小さい頃よりも生活が良くなったという実感を持てます。 これが私の
 子供の世代になるとどうなんでしょう。 生まれた頃よりも今の方が暮らしが良くなったと思えるの
 でしょうか。 何を持って幸福というのか、ちょっと複雑な気がしてくるのでした。



 2010年 1月7日 (木)
 2000人以上で混雑したキタラのエントランス
 【 ニューイヤーコンサート 】
 例年、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートはテレビで必ず見るのですが、たまにはホンモノ
 をというわけで、昨晩キタラのプラハ交響楽団「ニューイヤー名曲コンサート」に行って来ました。
 
 チケット予約をした段階では、指揮はイルジー・コウトとなっていたのですが、体調不良で指揮者が
 変更になり、やはりチェコ出身のズデニェク・マーカルがタクトを振りました。 あまりクラシック
 に興味がない方には「それ誰?」という方もおいででしょう。 ちょうど昨年末から公開が始まった
 映画「のだめカンタービレ」のセバスチャン・ビエラ先生役の人というと顔を思い出して頂けるかな。
 家内なんかは「え、あの人、外人タレントじゃなかったんだ・・・。」と言ってましたが、とんでも
 ない、正真正銘のマエストロであります。 なんてタイムリーな指揮者変更。

 演奏曲はスメタナ:交響詩「モルダウ」、ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調(チェロ長谷川陽子)
 ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」で思い切り有名な、しかもチェコの曲ばかり。 

 これがまた滅多にないほど素晴らしい演奏で、プラハ交響楽団の実力を再認識しました。 曲のあち
 こちで「上手い」と思わせてくれましたが、一例を挙げるなら、「新世界より」の第2楽章の46小
 節目・転調してC#-mになるところで、第2バイオリンとビオラがppでトレモロを演奏するのです
 が、乱れやすいこの部分が一糸乱れぬボウイングで完璧。 ほんとに背筋がゾクゾクしました。
 マーカルさん、「のだめ」の千秋真一より指揮、上手いです。(当たり前だって。)

 出だしの「モルダウ」から素晴らしかったので、最後の「新世界より」が始まった時は、会場全体が
 ものすごい期待感を持って聴いているのが伝わってきました。 第1楽章の終わりなんか、最後の音
 の残響が消える瞬間の会場が水を打ったように静かで、好い意味の緊迫感が会場全体を包んでいたよ
 うに思います。 アンコールの後も拍手は鳴りやまず、最後は指揮のマーカルさんが女性コンサート
 マスターの手を引いて連れ出してしまい、ようやく終わりになりました。

 今回は
1階3列の5という「かぶりつき」の席で、3列目といっても端っこなので私の目の前に席は
 なく、事実上は最前列。 ステージより低い位置ですから金管なんか全く見えないし、音のバランス
 も悪いのだけれど、3m弱くらいのところに第1バイオリンがいるし、指揮者の顔も端の楽団員より
 近いくらいの距離で見えるしで、貴重な体験でした。 マーカルさんと目、合っちゃったもんね。

 コンサート終了後タクシーを待っていたら
、私服に着替えた楽団員たちが(パークホテルに宿泊する
 のでしょう)次々と出てきて、そのたびにタクシー待ちの列から拍手が巻き起こり団員たちが笑顔で
 応えるシーンもあって最後まで非常にいい雰囲気のコンサートでありました。

 うんうん、今年はほんと良い事が多いぞ。 この調子この調子・・・・。
 


 2010年 1月4日 (月)
  2日夜の札幌の街
 【 今年は春から・・・ 】
 元日は天気予報よりはずっと穏やかな一日でしたが、2日からは大荒れの北海道。 路面はみぞれ交
 じりの雪でぐしょぐしょで先が思いやられます。
 
 三が日も終わり今年も本格始動したところでそういえばと思い出し、確認すると年末に買った宝くじ、
 1万300円ゲット。 今年は春から縁起がいいぜぇ。
 
 以前なにかで見た血液型・星座別宝くじ当選確率では私は血液型でも星座でも統計的に一番宝くじが
 当たる型だそうですが、3億当たったことは・・・残念ながらありません。  ただ毎回3000円
 しか買わない割に1万円は何度も当たっていて、トータルだと大赤字というほどではないので、まあ
 これくらいなら発表までの夢を買うのも悪くはないかと。

 この調子で今年一年、ちっちゃくてもいいんでラッキーで行きたいです。
 


 2010年 1月 1日 (金)
 【 始まりの神 】
 みなさま、明けましておめでとうございます。 今日から2010年が始まりました。
 
 JANUS(ヤヌス)はギリシャ神話に登場する、物事の始めと終わりを司る神様だそうで、これが
 英語の1月:January の語源となっています。

 この1月、実は2月とともに後から暦に加えられた月のようで、元々の1年は今の3月:March から
 始まる10ヶ月しかありませんでした。 音楽で7重奏をSeptetと言うようにSeptは「7」、8度の
 音程をOctaveというようにOctaは「8」、10年をDecadeというようにDecaは「10」を表しますが
 9月:September、10月:October、12月:December も、2ヶ月分ずれれば本来の語源とぴったり
 符合します。 暦の帳尻を合わせるためとはいえ、ややこしいことをしてくれたものです。

 さてJANUSの姿の特徴は頭の前にも後ろにも顔があることです。 始めの顔と終わりの顔という
 ことなのかも知れませんが、神話の時代を遠く過ぎた現代では、表の顔と裏の顔を使い分ける怪物が
 世の中を闊歩しております。 昨年は「政権交代」という一幕の劇がありまして、怪物たちの顔ぶれ
 の総入替があったのですが、暮しが変わるほどの変化はないようですし、なにせ顔に裏表があるもの
 で正体も本心もこちらには判りにくい。 本物のJANUSなら「終わり」も司っているので、この
 へんで茶番劇を終幕にできるのでしょうが、この怪物どうやら終わらせ方は知らないようで・・・。
 
 年頭から皮肉を言ってしまいましたが、夕張だけじゃなく北海道全部がバブル以降「いつ景気が回復
 したんだ」という状態が続いています。 暦の上では新年といっても、時間は連綿として続いている
 だけなので、年が改まったからといって、そう簡単に世の中好転するはずもないでしょうが、正月く
 らい「今年こそは」と思いたいのもまた人情というもの。 文字通りの「新年」の到来を年の初めに
 心から祈りたいと思っています。
 





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