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2012年 11月


 2012年 11月 29日 (木)
 【 氷雨の朝 】
 
 橘 泰克 様

  朝刊の囲みの文字を何度も読み直しました。

  何かの間違いではないかと、パソコンの住所録と照合もしました。

  最後に交わしたメールには「退院の目処もついた」と書いてあったのに。

  そちらに行く順番なら私のほうがずっと先だったはずなのに。

  こよなく愛していた夕張のため まだまだやりたいこともおありだったはずなのに。

  知人、友人、仲間・・・あなたを形容するいちばん適切な言葉は「同志」だった気がします。

  いつか私もそちらに行ったら、今度こそ一緒にゆっくり酒でも飲みましょう。

  あなたの余りにも早い死を悼み、心からご冥福をお祈りします。

                                  ~氷雨の朝に~

  合掌




 2012年 11月 26日 (月)
 【 今年の一文字 】
 あっという間に11月も残りわずかになりました。 今年もあとひと月です。 今年は道内各地とも初雪が遅れていましたが、数日前に
 本格的な降雪があり、夕張も雪景色になったようです。

 例年12月になると京都清水寺(そういえば今年は37年ぶりにここに行きましたっけ・・)で、この一年を代表する漢字一文字が揮毫
 されていて、年末の風物詩になっていますが、昨年の一文字は「絆」。 さて今年はどんな文字がしたためられるのでしょう。

 あるアンケートによれば「昇」「進」「復」「明」などが上位だそうです。 共通しているのは「こうでありたい」という希望が含まれ
 た文字であるということです。 もっとも逆に言うと世の中全体が「もうこのへんで勘弁してくれ」という悲鳴を上げているように聞こ
 えないこともありませんが・・・。

 個人的に一文字を選ぶとすれば「塞」でしょうか。 経済も外交も生活も八方塞がりな感じがしますし、例えば音楽の世界でも60年代
 のビートルズや80年代の坂本龍一のようなエポックメーキングなものは長いこと出ていない気がします。 これはファッションの世界
 でも工業デザインの分野でも物書きでも、いわゆる芸術系においても全く同じで、どこもかしこも「手詰まり感」ばかりが目立つ気がし
 ています。

 来月は国政選挙ですが、これまた八方塞がりな分野の一つで、いったい誰に、どこの政党に票を投じたらいいものやら。(といいますか
 どこにも入れたくない・・・。) あまりペシミスティックになるのもどうかと思いますが、失礼ながら各党の顔ぶれを拝見していると
 そう思わざるを得ないんだな、これが・・・。 一番先にここが変わらないと世の中変わらないはずなので、いいかげん私利私欲に走ら
 ない本物の政治家に登場していただきたいと思っています。

 PS:昨日の道新日曜版に母の短歌が載ったと本人からメールが来ました。 昨年初めて投稿してからこれで6回投稿して4回掲載、「打率6割6分」だそうです。
   あまり調子に乗るんじゃねーぞ。



 2012年 11月 17日 (土)
 【 署名をお願いします。 】
 このところ毎日目まぐるしく天気が変わり、一雨来るごとに気温が下がっていく感じがします。 今年は全道的に初雪の到来が記録的に
 遅れているそうですが、みなさんのところはいかがでしょうか。

 さて、ツイッターをお使いの方はご存知かと思いますが、画面の上のほうに「おススメ」として自分自身のサイトと傾向が類似している
 サイトを紹介してくるのですが、そうやって偶然開いた室蘭市のツイッターで、市の公式HPで「JX日鉱日石エネルギー室蘭製油所」
 の存続の署名を集めていることを知りました。 サイトはこちらです。 

 すでに新聞などで報道されている通り、同製油所は2014年3月をもって精油機能を停止し、石油化学製品製造に特化する方針を発表
 しています。 これに伴い60名ほどが配置転換になる見込みですが、同所の事実上の規模縮小は、製鉄に往時の勢いがなくなった今、
 室蘭市にとっては死活問題と言えるでしょう。(実は私の友人の勤務先でもあるんです。)

 精油が国のエネルギー政策転換で事実上の減産を強いられている点、室蘭という街が「製鉄と石油」という、わずか二つの産業に頼った
 産業構造になっている点、私にとって夕張の次に住んだ街として坂ばかりで平地の少ない印象とともに、室蘭には故郷の姿と二重写しに
 なる部分を数多く感じます。 署名は11月26日まで、室蘭市の内外を問わず先ほどの室蘭市の公式ホームページから受け付けるそう
 ですので、ご賛同いただけたら是非ご署名をお願いしたいと思います。



 2012年 11月 11日 (日)
 【 珍しい車 】
追加されたボンネット部分の下に鉄道用のガイド車輪を備えている。
 近所を車で移動中に珍しい車に遭遇しました。 数年前からニュースなどで
 取り上げられている「DMV(Dual Mode Vehicle)」です。

 バスとして路上を走り気動車として線路を走ることができる珍しい車両で、
 短時間で道路から線路に乗り入れたり離脱することができるのが特徴です。

 車両価格も従来の気動車と較べれば大幅に安く、燃費も良いためコスト面で
 有利なこともありますし、特に利用者が少なく袋小路の鉄道路線の終点では
 終点で線路から下りて道路を走行できますから、そういうDMVの特性は、
 まさに夕張にはぴったりといえるでしょう。 ホテル・レースイの前にある
 現在の夕張駅から石炭博物館や市立診療所までのアクセスを考えると、これ
 ほどぴったりな乗り物はないような気がします。

 実際に実用化され営業運転すれば、珍しさから鉄道ファンに対する集客効果
 もあるかもしれません。 まだまだ解決しなければいけない問題も多いよう
 ですが、DMVが夕張線を走る日が来ればいいなと思っています。



 2012年 11月 7日 (水)
 【 校舎利用が決まる 】
もともとは砂地のグラウンドだったのに・・・。 (2012年9月撮影)
 夕張市のHPによると、閉校した夕張市の学校のうち、緑小と緑陽中の校舎
 の利用先が決まったそうです。

 札幌などに事務所を置くNPO「あ・りーさだ」が障がい者スポーツ体験型
 施設として使うということで、先日市役所で調印式が行われたとのこと。

 実は9月に夕張に行った時に、緑小/緑陽中の跡地にも足を伸ばしていたの
 ですが、昔から小中学校共用だったグラウンドは、もともと砂地だったはず
 の地面がすっかり草に覆われ、緑小の玄関のタイルなどは氷結と草で早くも
 崩れ始めていました。 向陽中校歌のページの中段に1981年のグラウンドの
 航空写真がありますが、その写真の左下から右上を向いて撮ったのが今日の
 写真です。 現在との違いがよくお判りでしょう。 建物も土地も人が使わ
 なくなるとこんなに早く朽ちていくものかと心を痛めていたところでした。

 校舎にもグラウンドにも、再び子供たちの明るい声がこだまする日が来るこ
 とを心から祈りたいと思います。



 2012年 11月 3日 (土)
受験生の頃、誰にも見られずにこのライオンに跨がれれば
志望校に合格するという「伝説」があったっけ。
 【 旗日(はたび) 】
 11月3日。 国民の祝日・「文化の日」です。

 家内の買い物に付き合って、札幌の大通り周辺まで出かけてきました。 祝日で連休
 ですし、強風と雨で観光地に出かける気分になれないような空模様のせいもあって、
 デパートも地下街もなかなかの人出でした。 丸井今井の地下入口の正面に位置する
 「きたキッチン」に、鹿の谷の「うさぎや」のシナモンドーナツが売っていることを
 初めて知りました。

 最近は札幌駅と大通りを結ぶ「地下歩行空間」が開通したこともあって、地上を歩く
 機会が減ったような気がします。  「三越」に地上から入るのもずいぶん久しぶり
 でしたが、シンボルのライオンの横には日の丸が掲げられていて、これまた久しぶり
 に今日が「旗日」であることを思い出しました。 

 改めて注意していると、今の若い人はまず「旗日」という単語は使わないようです。
 うちの子も「祝日」とは言いますが、「はたび」という言い回しはしません。 いつ
 の頃からかそうなっているようです。 

 思い出してみれば、私の小さい頃、夕張のわが家の玄関両側の柱には、旗竿を取付け
 る金具が付いていましたし、先端を金色にメッキした球が付いている旗竿と日の丸も
 用意してあって、祖父が元気だった頃は実際に日の丸を掲げていました。  これを
 国粋主義的・全体主義的と捉えるかどうか、国旗や国歌についてはずっと議論が続い
 ているところなので迂闊な発言はできないのですが、少なくともオリンピックの表彰
 台に日の丸が掲げられた時に自然に感じる誇らしさがどこから来るのか、ということ
 あたりまでは、年に数回の祝日くらい考えてみてもいいんじゃないか、などと思った
 りしています。



 2012年 11月 1日 (木)
 【 晩秋 】
 急激に寒くなった気がします。 今秋は前半が異常なまでの暖かさ、というかほとんど「暑さ」でしたから、何かこうストンと落っこち
 たように寒くなった感じがしています。 

 部屋の窓から望む遠景の山々も、確実に色付きつつあります。夏の間は木々に隠れて見えなかった山肌も垣間見えるようになりました。

  
「 霜月や 山の境の 茶の木原 」

 というのは、正岡子規の句ですが、まさに句のとおりの風景が広がる季節です。 タイトルの「晩秋」なら絵画のほうですが、芸術の秋
 とも言いますから、引き受けていた編曲もようやく片付いたことですし、美術館でも行ってみようかなあ。







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