音風景・夕張

ユーパロ谷 気まぐれ日記

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2008年 9月


 2008年 9月29日 (月)
 【 第二小学校 校歌 】
 第二小学校の卒業生の方から、校歌編曲のご依頼がありました。
 もちろんお受けしましたが、北陵中校歌がまだ完成しておりませんので多少焦ってまいりました。
 何とかペースアップしなくてはと思うんですが、もともと手が遅いんですよ、私・・・。
 
 そもそもリクエストという方式にしたのは、私自身のモチベーション維持のためでした。 市内
 全ての学校の校歌を例えば五十音順とか北から順とかで編曲していっても良かったのですが、さ
 すがにそれでは聞いてくださる方がおいでかどうかも分からず、張り合いがないじゃないか、と
 思いました。 リクエスト方式で進めれば、少なくともご依頼下さった方は確実に聴いてくださ
 るでしょうから、聴衆1名は必ず確保できるというわけです。 

 今後も出来る限りこれを続けていきたいと思っています。 まもなく夕張には、小中高各1校し
 か学校がなくなります。 従来の校歌がそのまま継承されるのはおそらく夕張高校だけで、延べ
 四十数校に及ぶ大半の校歌は歌われることもなくなるでしょう。 これはとても残念なことだと
 思っています。
  音楽的な水準はこんな程度ではありますが、ご自分の母校の校歌を聴いてみたいという卒業生
 のみなさんのメールをこれからもお待ちしております。



 2008年 9月24日 (水)
 【 秋風 】
 なかなか秋を感じさせない高い気温が続いていましたが、いよいよ気温が下がってきたようです。
 「秋風起兮白雲飛 草木黄落兮雁南帰(秋風起こりて白雲飛び 草木黄ばみ落ちて雁南に帰る)」
 というところでしょうか。 秋風の冷たさが身にしみます。

 北陵中学校の校歌編曲は今のところほぼ順調に進んでいます。 平行して作っている曲もありま
 すので、どこかで遅れが出るかもしれませんが、もう少しお待ち下さい。 長年曲想を抱きなが
 ら、途中になっている曲もあるんですが、こちらはなかなか・・・。

 先日夕張で教育関係の方とお話する機会がありました。 あと数年という桁の未来には、市内の
 学童数は夕張市内全部をかき集めても1学年30人台になるそうです。 これでは寂しいですが
 学校を小中高各1校にするのもやむを得ません。  残念です。

 せめて校歌だけは少しでも皆さんの記憶に残したい。 もともとそう考えてHPを始めました。
 この秋風のように冷たい風向きがこれで変わるとも思いませんが、少しでも風に逆らってみたい。
 校歌の編曲は私のささやかなる抵抗です。



 2008年 9月22日 (月)
 【 現像液は幸福の匂い 】
 大人になってからはそれほどでもないのですが、少年時代の私はカメラが好きでした。
 開放測光、バヨネットマウント、TTL・・・カメラ用語は今でも結構覚えているつもりです。
 私の時代はまだSLが現役でしたし、特に夕張は最後までSLが走っていましたから、小遣いを
 貯めて買ったカメラで、笹藪で虫に刺されながらずいぶん写真を撮ったものです。 踏み切りの
 近くに小さな写真屋さんがありまして、現像はいつもそのお店に出していました。 

 カメラを手にするよりもっと小さな頃は、その店で同時に売っていたプラモデルもよく買いに行
 きました。 「タミヤ」とか飛行機模型の「ハセガワ」とか、輸入物だと「レベル」とか・・・
 相当な数を作ったと思います。 道路から数段の階段を登って店に入ると、左側の棚に積み上げ
 てあったプラモデルを真剣に選んでいる間ずっと現像液の匂いがしていました。  当時の私に
 してみれば小遣いで買うプラモデルを選んでいるときは最も幸福な時間なわけで、これで「現像
 液の匂い=幸福な感じ」という図式が心に刷り込まれたせいか、今でも現像液の匂いがすると何
 だか幸せな気分になれます。
 
 愛想の良いご主人は、学校の写真撮影の仕事もなさっていたので、私の修学旅行の写真やら卒業
 写真やらも全部この写真館のものでした。 そのご主人も他界されてずいぶん経つはずです。

 夕張に残る知人に聞くに、ご主人の後を継いでずっと写真館を続けてこられた奥さんが、とうと
 う店をおやめになられるそうです。『緑の谷 遥か』のページでも書きましたが、「匂いの記憶」
 というのは本当にリアルで今でも店に漂っていた現像液の匂いをはっきり覚えているだけに、ま
 たひとつ夕張の記憶が消えてゆくようで淋しい気持ちがしています。



 2008年 9月21日 (日)
 【 テーマソング 】
 音楽には重さも形もありません。 録音という技術はありますが、基本的に音楽は瞬間瞬間を流
 れ過ぎてゆくもので、その場に留めておくことすらできません。 それでも音楽が人に与える影
 響は非常に大きなものがあると思います。 
  CMソングは、その影響を商売にしているものですが、その効果や浸透力は強力なもので特に
 同じ曲を長く使い続けていると、商品や企業とCMソングは切っても切れない関係になります。
 例えば明治製菓の「チョッコレ〜ト〜、チョッコレ〜ト〜、チョコレートはめ・い・じ♪」とか
 ヤンマーの「僕の名前はヤンボー♪・・」とか、文明堂の「カステラ1番電話は2番・・」とか
 最近はだいぶ減ってきたけれど、誰でもいくつか挙げることができるでしょう。
  10月1日から松下電器/ナショナルが「パナソニック」に商標を統一します。 幸之助翁の
 名を冠した伝統の屋号がまもなく消えるわけです。 当然あの「明るいナショナル♪〜・・・」
 というメロディも聞けなくなります。(最近は歌詞が変わりましたが、メロディは不変です。)
 この曲も今では月曜日の夜8時、貫地谷しほり主演の「あんどーなつ」の放映枠の頭で流れてい
 るだけです。 その「あんどーなつ」は明日が最終回、代わりの「水戸黄門」は10月に入って
 からの放映。 ということは「明るいナショナル♪〜・・・」のメロディは明日が最後??。

 ナショナルは、あの不良FF式ヒーターの回収CMを未だに流し続ける、現代では数少ない良心
 を感じさせる企業です。 捨戒保権庁とかいう恥も自戒もなく己の権益保持しか考えないところ
 より、よほど責任の取り方というものが判っている。  お願いだから屋号と一緒に幸之助翁の
 スピリットまで捨てないでね。  明日の放送、記念に録画しておこうっと・・・・。
       
                   



 2008年 9月19日 (金)


  桜の植樹プレート。 石田ゆり子、
  加藤登紀子、大黒摩季などの
  プレートもありました。  この写真で
  デジカメが電池切れ。 小百合さんも
  素敵だけど、もう少し撮りたいものが
  あったのに・・・・。
 【 夕張へ 】
 ちょっと用があって夕張へ行ってきました。 
 用を済ませてからホテル・シューパロでお昼を食べ、市内を少しだけ見て歩いてから帰ってきま
 した。 シューパロのランチ(¥1050)は、先日のキタラのランチよりおいしいと思います。
  
 このHPのトップページでも写真を載せている旧国鉄・夕張駅も今はすっかり消え、道路の下に
 なっていました。 新しい道筋は、おおよそ元の炭鉱病院下の踏み切りあたりから旭小学校の下
 あたりまでを直線で結んだものです。 確かに走りやすいですが、丁未まで行って帰ってくる間
 に、ついぞ他の車に遭いませんでした。 人の姿もありません。 工事費は億の桁らしいですが
 この直線化工事を誰が本当に必要としたのか、どうしても納得できませんでした。 
 
 皮肉にもこの道路に沿って「夕張希望の杜」の医療センターが建っていて、こちらはみなさんご
 存知の通り主に老朽化した建物の暖房費のために赤字で苦しんでいます。  同じカネをかける
 なら、と思うのが自然じゃないでしょうか。 夕張駅の建物も勿体無かったしね・・・。
 


 2008年 9月15日 (月)
 【 北海道新聞の記事より 】
 9月10日のこの欄でご紹介した朗読劇のことが昨9月14日(日)の道新朝刊に載りました。
 改めてご紹介しておきます。

 



 2008年 9月14日 (日)
 【 流行語大賞・・・!? 】
 「おーい、晩ごはん、まだ?」と私、「まだちょっとかかるよ〜」と妻。
 「もうこんな時間じゃないか。 腹減ったよ〜」・・・
       で・・・・・・・家内の返しがみごとでした。

 「わたしはお腹、減ってないんです。 あなたとは違うんです。」  笑いました、思い切り。


 うーん、確かにこれは使えるフレーズだ。 今年の流行語大賞は決まりだな。
 まあ受賞式に福田さんは来ないでしょうけれどね・・・。


 P.S. 領海侵犯の国籍不明潜水艦を逃したイージス艦。 よりによって「あたご」だって。
    わが子いわく「イージス艦って、漁船は沈められても潜水艦は沈められないわけ?」
    まったく口の悪い家族だ・・・・。
 


 2008年 9月10日 (水)




 【 お知らせ 】
 来月初めに札幌の小劇場で「あなたの知らなかった夕張」という朗読劇が上演される
 のですが、縁あって私の作曲した『緑の谷 遥か』(HPで現在公開中)がこの舞台
 で使われることになりました。  上演の詳細は下記の通りです。 
 
 演 目 :『朗読劇 あなたの知らなかった夕張』
       (原作:三瀬恵『仁留川異聞』、1995年朝日新聞ライラック文学賞受賞)

 公演日時: プレビュー 10月4日 14:00〜
       本公演   10月4日 18:00〜
             10月5日 14:00〜、18:00 (開場は各30分前)

 場 所 : 生活支援型施設「コンカリーニョ」
       札幌市西区八軒1条西1丁目 ザ・タワープレイス1F(右図参照)
                        tel 011-615-4859
 料 金 : プレビュー公演 800円 (前売りのみ。コンカリーニョにて受付)
       本公演  前売 2,000円/当日 2,500円 

 主 催 : プロジェクトカンパニー地域の記憶
       NPO法人コンカリーニョ

 後 援 : 札幌市、札幌市教育委員会、財団法人北海道文化財団

 助 成 : 平成20年度 文化庁芸術拠点形成事業
       財団法人 北海道地域活動振興協会


 また公演に伴い、9月15日には事前学習会などが、10月5日の最終公演終演後には
 シンポジウムも開かれる予定です。 詳しくは
こちらをどうぞ。

 劇場の場所は右の地図のようにJR琴似駅の小樽に向かって右側のすぐ向かいで
 交通の便はとても良いところです。 上演の利益は夕張の産科医療のために使う
 予定と伺っておりますので、夕張のために実益もあります。 音楽を聴きに来て
 とはとても言えませんが、劇のほうをご覧にぜひご来場下さい。
 
 


 2008年 9月 9日 (火)
 【 11923−1 】
 夕張にずっと住み続けていた隣家のおじさんが亡くなりました。 母は朝から夕張へ葬儀に出か
 けています。 二人のお子さんのひとりが私と同い年でしたので、小さい頃からよくおじさんの
 家に遊びに行きました。 
  おじさんは大工の棟梁で、朝が早い代わりに午後5時前には仕事が終わるので、夏などはまだ
 明るいうちから晩酌をしていて、開け放った戸口からステテコ一枚で上機嫌で一杯やっている姿
 をよく見かけたものでした。 
  職業にぴったりな磊落な人柄は、少しとっつきにくいような、それでいてどこか優しいような
 ちょうど「寅さん」みたいなというと、おじさんが怒るかもしれないけど、そんな人柄でした。
 おじさんが現役の時代は、まだ夕張でも新築の仕事がけっこうあって、我家の真向かいにあった
 下小屋(木材に大まかな加工をする場所)では早朝から道具の音が絶えませんでした。 だから
 おじさんの思い出はいつも活気であふれています。
  一昨年のお盆に墓参りに行ったときに会ったのが最後になりました。  その時もおじさんは
 やっぱりステテコ姿でした。 
  これで私の中の活気があった頃の夕張の思い出も、またひとつなくなりました。  残された
 おばさんは一人でどうするのか、こうしてどんどん高齢化してゆく夕張はどうなるのか。 どう
 しても考えないではいられません。

 おじさん、本当に淋しいですよ。  心からご冥福をお祈りします。
 


 2008年 9月 6日 (土)

数年前に間近で見せてもらった同型機。 
テールローターが無いのが特徴。



円筒断面のテールブームの先のスリット
から出る空気がテールローターの代わり。

 【 ・ぇ 】
 私はかなりのメカ好きです。 まあ少しは好きでないとシンセの打ち込み音楽なんてやらないと
 は思いますが、本当は電気仕掛けより機械的な「からくり」が大好きです。 特にハンドルが付
 いて好きな方向に進める乗り物の類は、自転車から宇宙船に至るまで興味があります。

 本来それほどTVドラマ好きではないのですが、その機械好きのせいで最近熱心に見ているのが、
 フジテレビ系の「コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命」です。 劇中に登場する機体を数年
 前に見せてもらったこともあり、毎回見ています。 使われているのはテールローター(尾部で
 縦に回っている小さな羽根)がない特徴的なヘリコプターで、後部からストレッチャー(担架)
 を載せる時に安全なためドクターヘリには向いているようです。

 さて、このドラマなんですが。
 最近の若い俳優さんの名前など全然覚えられず、このドラマの主演の方も初めて拝見した気がし
 ますが、ひとつどうしても気になることがあります。

 それは台詞の「発音」で、最近の若い人に非常に多いのですが、五十音のイ段の発音のあとに小
 さな「ぇ」が入るんです。  このドラマだと彼の共演者の役名が「白石(しらいし)」なので
 イ段の発音が頻繁に出てくるんですが、語尾がみんな「しらいしぇ」に聞こえる。 大声のシーン
 だと特にこれが耳についてしょうがありません。 音楽で言えば不協和音を聞かされているような
 気分で不快なことこのうえない。 母国語ぐらいちゃんと発音してくれよ、と思う私は「古い」と
 言われるんでしょうねえ、やっぱり・・・・。
 


 2008年 9月 4日 (木)
 【 5593+6330=11923 】
 ページの右上をご覧頂くと分かりますが、このHPのアクセス数が11923を超しました。
 勘のいい方はもうお気づきかもしれませんが、「11923」は7月末時点での夕張市の全人口です。
 男性5593人・女性6330人。 数字上はこの全ての方に一度はHPをご覧頂いたということになり
 ます。 もちろんあくまで数字上のことで、だから何だという程度のことなんですが、何となく
 意識していた数字だったんです。  同時に改めて「人口がこんなに減ったのか」という悲しい
 感慨もありますけれどね。
  
 最近は「HPを定期的に見ているよ」というお言葉も頂くようになり、有難い限りだと思ってお
 ります。 次の目標は「116908」、そう夕張市のピーク人口です。 一桁多い数字ですからいつ
 達成できるかということもありますし、これまた達成したから何だという数字なんですが。

 継続は力なりと言いますから、とりあえず細々とでも続けていくことを目標に、出来ることから
 手を付けていこうと思っています。
 


 2008年 9月 2日 (火)
 【 プロ意識 】
 何となく点けていたテレビのニュース。 アナウンサーが思い切り原稿を噛みました。 そんな
 に難しい原稿でもなかろうと思うのですが、最近は読み間違いの回数が昔より増えているような
 気がします。 現代の原稿を読む速度は大分速くなっているので、ハンディはあるのかもしれま
 せんが、それにしても・・・。 思い出してみれば昔はニュースを読み間違えるとその都度アナ
 ウンサーが「大変失礼いたしました」と謝罪するのが慣行でしたが、謝る場面は滅多に目にしま
 せんでしたから、やはりプロとしての意識が高かったんでしょう。 

 近頃はフライト前にアルコールが検出された旅客機のパイロットやら、コンビニのトイレに拳銃
 を忘れた警官やら、どの分野もプロ意識が低下しているとしか思えないのは実に情けない話です。


 さて最後に問題です。
 最近の日本で最もプロ意識が低下したと思われる職業は何でしょう??


 正解は『首相』・・・。  このジョークが成立してしまうこと自体が一番情けないわ。



 2008年 9月 1日 (月)

窓の外の緑が心地いい。


ランチメニュー・¥1400也
 【 久しぶりのキタラ。 】
 夕張北高校合唱部OBの演奏会のチケットを頂戴しまして、久しぶりにキタラに行きました。 
 13:30開演でしたので家内と少し早めに出かけ、昼食もキタラで食べました。 キタラは何度も
 行っていますが、ホール以外に行ったことは一度もありません。  食事も初めて食べました。
  レストランは結構混んでいて待たされて座りましたが、席の周囲の声はみんな夕張の話題で、
 この時間のキタラ周辺の夕張率は90%くらいだったんじゃないかと思いました。

 アリーナスタイルの大ホールで今回の席はステージ上手の中段くらいで、ちょうどピアニストの
 背後あたり。 久しぶりに合唱を聞きましたが、中々素晴らしかったですよ。

 不思議だったのは、ちようど共振点があるのか、ピアノのサスティーンペダルを踏む音が私の左
 上から異様に大きな音で響いてきたことで、音響というのはおもしろいなあ、と変な所に感心し
 て帰ってきました。

 本当は演奏会の写真を載せたいのですが、当然ホール内は撮影禁止。 仕方ないのでレストラン
 の写真を載せておきます。 味はねえ、特筆すべき点がないです。 まずくはないけど・・格別
 旨いという程でも、という感じ。お値段は確かに違うけど、同じ公園内ということで比較すれば
 モエレ沼公園のガラスのピラミッドの中にあるL’enfant qui reve(ランファン・キ・レーヴ)
 などの味とは値段以上に差があるような気がします。 ホールは一流なんだから、こちらも一流
 になってほしいなあ。 そんなに食通じゃないのでこの評にはあまり自信ありませんけどね・・。
 






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