☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

                            前月   日記2010年  次月  

2010年11月


 2010年 11月29日 (月)

.
シャッター速度が遅くて手振れしてしまっているが、昨未明の
我が家の前。  本州を基準にすると歩道もあって充分な道幅
なのだろうけれど、真冬は積雪で車がすれ違えなくなってしまう。 
わだち部分は今晩も滑りそう・・・。

 【 来るべきものが 】
 11月もまもなく終わりますが、昨夜からとうとう雪景色になりました。  雪の降らない
 地方の人達は「ホワイト・クリスマス」に憧れるかもしれませんが、生まれてからこのかた
 ずっと北海道住まいの当方としては、どうしても「ああまた半年雪の中か~」という気分に
 なってしまいます。

 毎年そうですが、雪は雨と違って音がしないので、窓を開けて初めて降り積もっていること
 に気が付いて驚かされます。 今日もちょっと窓の外をのぞいてびっくりしました。


 両親の部屋には、十数年前に私が中国に旅行した時に買ってきた漢詩の掛け軸(2万円だ、
 と言われたのを1500円に値切って買った。それでも高いと思うけど。)がありますが、曰く
 

 (雪が降って)全ての山から鳥の姿が消え、全ての道から足跡が消えた。 蓑笠(みのかさ)
 姿の老人の小舟がたった一艘 雪の寒江に釣り糸を垂れている・・・くらいの意味かと思う
 のですが、雪の白と老人が乗る舟の黒いシルエットとのコントラストが効いていて、とても
 この季節に相応しい詩でしょう?。 これからの雪でも、このくらいの風情を楽しむだけの
 心の余裕を持ちたいもんですが、ひと雪来たら・・やっぱり不平を言うだろうなあ・・・。

 PS:中国で思い出しましたが「ユーロN-CAP」という欧州の車の衝突安全テストに久しぶりに中国車が登場しました。
   日欧の各車が最高位の☆5つ(例えばプリウスなんかも☆5つ)を獲得する中、注目の中国製ミニバンは☆2つ。
   中国の自動車って、漁船ほど衝突に強くないのね・・・。



 2010年 11月25日 (木)
 【 ほんとに今? 】
 以前から何度も書いてますが、私は天邪鬼です。 人が右というなら左を、左なら右を選ぶ性質です。

 だから、というわけでもないのですが、昨今伝えられるエコポイント半減による家電販売の過熱ぶりには
 ちょっと疑問符をつけて見たくなってしまいます。 中でも液晶テレビは電気屋さんに行っても、長蛇の
 列だそうで、納品が2カ月先なんて場合も・・。 でも本当に今月中が買い時なんでしょうか?

 そこで、実際の数字を調べてみました。 シャープ・パナソニック・ソニー・東芝からそれぞれ2機種、
 一番売れているという32インチの液晶テレビの価格推移を、某有名価格比較サイトの最安価格でもって
 比較して見たのが下のグラフです。 期間は今年9月4日から11月24日までで、機種は今年2月から
 4月に発売開始されたものの中から選びました。

 
 
 ご覧のように10月上旬を境に、それまで下落傾向だったテレビの価格が上昇に転じているのが判ります。
 最安値から11月24日までの上昇幅は、上げ幅が最も少ない機種でも¥7240、最も大きい機種になると
 ¥26000、今回調べた8機種の平均で¥14569にも達します。 このクラスのエコポイントは¥12000ですか
 ら半減しても¥6000、つまりこのひと月半ほどでテレビの価格はエコポイントの半減分以上に高くなって
 いるわけです。

 そもそもグラフに最新の機種でなく2月~4月に売り出した機種を選んだのは、このくらいの時間が経過
 すると新発売の宣伝効果が薄れ、価格がじわじわ下がるはずだからで、確かに10月上旬まではどの機種
 も下落傾向に見えます。 本来なら、その先でも値上がりする理由は何もないはずなのですが・・・。

 つまり今の消費者は、マスコミや販売店側の喧伝にすっかり踊らされている、としか思えません。 一番
 安かった10月上旬に買ったのならともかく、今買うのは絶対に割に合わないと思うんです。

 もう一つ、技術的に気になっているのは、まだ大半の機種がアナログチューナーも内蔵していること。
 言うまでもなく、来年の7月になればアナログチューナーは不要になります。 ですから、そろそろこの
 チューナーを搭載しない機種が登場するはずで、コストが下がるぶん価格も下がるかもしれません。
 その点からも、購入はもう少し先のほうが良いと思うんですね。 少なくとも価格水準が10月上旬並み
 に下がるまでは待った方が得じゃないでしょうか。  以上、参考になれば幸いであります。
 
 


 2010年 11月23日 (火)
 【 日本語の起源 】
 これ、最近読んだ本の名前そのままです。 著者は言語学者の大野晋さん、岩波新書から出ています。

 昔から、日本語というのはどこの国の言葉にも似ていないなあ、と思っていました。 今月6日のこの欄
 でも書きましたが、ヨーロッパの主要な言語は元はラテン語を源流とする同族の言葉です。 それが時間
 と共に拡がって各国の言葉になりました。 ヨーロッパでは何カ国語も話せる人が多くいますが、文法的
 にも近い言葉が多いので、彼らには日本人が考えるほど「外国語」が難しくないのでしょう。

 しかし日本語は周囲のどの国の言葉とも違います。 これも6日に書きましたが、同じ漢字を使う中国語
 も基本文型からして違います。 韓国やロシア、フィリピンやマレーシア・・・どれとも似ていません。
 
 われわれの思考の源である日本語は、ではどこから来たんだろう、ということは以前から疑問に思ってい
 ました。 この本では日本語の起源がタミル語であるということが、論拠を具体的に示しながら述べられ
 ています。 タミル語というのはインド南端とスリランカ北部で現在も約5000万人が使っている言語
 で、距離的には相当の隔たりがあるにも関わらず、多くの単語に音韻の対応があるのだそうです。
 例えば
   日本語         タミル語
  ar-afu(洗う)      al-ampu
  as-i(足)        at-i
  mir-u(見る)       mir-i
  tar-u(樽)        tar-i
  nas-u(成す)       natt-u
 という具合に非常に多くの単語が意味と音で対応するのだそうです。 また文型や助詞・助動詞の使い方
 も類似しているそうで、現在の日本語はタミル語をベースに漢字が加わり平仮名が生まれてできたもの、
 と考えるのが筋道がたつ、ということになりそうです。 なんだか面白いですよね。

 6日の「思考の源」で書きましたが、そうするとスリランカの人の思考パターンって、日本人と似ている
 んでしょうか。 スリランカの方とは一度もお話ししたことがないので、機会があったら是非お話してみ
 たいものです。
 


 2010年 11月20日 (土)

昭和38、9年頃の真谷地3区のアパート。
バス道路を挟んで2棟建っていた。
もちろん今は取り壊されて跡かたもない。
手前の着物の女性は私の曽祖母。
当時米寿だったはずだが明治の人は
ほんとに姿勢がいいなと思う。
8mmフィルムから起こした画像なので
不鮮明な点はご勘弁を。

 【 3区のアパート モーニング娘。 】
 NHKの「ブラタモリ」で明治以降の東京の住宅の変遷をたどる、という内容の放送をやっていました。

 番組最後の方で昭和の「団地」が紹介されました。 狭い間取りや日本に初めて登場したDK(ダイニング
 キッチン)にも時代を感じましたが、番組中で私が一番懐かしく思ったのは、団地の玄関の鉄製の「ドア」。

 最近の集合住宅の玄関ドアはどれもお洒落なものが多いですが、昭和30年代後半~40年代に建った団地
 のドアはノブや郵便受けまで全てが実用一点張りの鋼鉄製で、当時はむしろそれが新しい印象を与えた気が
 します。

 北炭に勤めていた伯父夫婦が真谷地5区の炭住から3区のアパートに越したのも、ちょうどその頃でした。
 鉄筋コンクリート4階建ての3区のアパートは昭和30年代末の夕張にしてスチームによる集中暖房・水洗
 トイレを備えた近代的なもので、右の写真にも写っていますが、窓は突き出し窓(窓の上縁を軸に下が外側
 に押し開く窓)、そして鋼鉄製の玄関ドアを備えていました。

 放送で団地のドアが映ったとき、私は真っ先にこのアパートのことを思い出しました。 伯父も伯母も既に
 他界し、奇しくも今月二人分の法要を済ませたばかりだったので、なおのこと思い出す情景が多かったかも
 しれません。 このアパートは屋上に上ることもできまして、真谷地の市街を俯瞰することができました。
 トップページのスライドショーの最後の一枚(ディーゼル機関車が石炭車を牽いている写真)もアパートの
 屋上から撮ったものです。

 ここには私より年長の従兄弟がおりまして、少し大きくなってからはベンチャ-ズやビートルズから始まり
 洋楽のレコードを小さなプレーヤーでよく聴いていたものでした。  そこまで思い出した時に、それこそ
 数十年忘れていた曲を思い出したんです。 「Shocking Blue」という確かオランダのグループが歌っていた
 「悲しき鉄道員」という曲で、従兄弟はこれをよく聴いていました。 さほど名曲とも思えませんが、前回
 のこの欄で書いた"iTunes"で検索するとちゃんと見つかりまして、数十年ぶりに聴くことができました。 
 3区のアパートの突き出し窓の出窓に腰かけ、この曲を聴いたときのことが、数十年の時間を超えて鮮明に
 甦りました。

 話はどんどん脇道に逸れますが、実はこのグループにはもっと世界的にヒットした曲があります。
 それは「Venus」(→注:クリックすると音が出ます)という曲。 今見ると化粧がサンダーバードの人形
 みたいに見える40年も前のこの曲、お聴きいただけばお気付きになると思いますが、何か日本の最近の曲
 に似ていませんか? 

 そう、「モーニング娘。」の「LOVEマシーン」(→注:こっちもクリックすると音が出ます。 あ、この曲
 は"最近の曲"とは言わないか・・・。)のイントロやベースラインがこの曲そっくりそのままなんですね。
 もちろん確信犯的に似せたのでしょうが、初めて聴いたときは一瞬「え?」と思いました。

 と、ここまで文章に書くと長いですが、ブラタモリで3区のアパートを思い出してから「モーニング娘。」
 に至るまで、頭の中では僅か数秒。 秋の夜長の連想ゲームも、たまには悪くないんじゃないでしょうか。
 


 2010年 11月18日 (木)

昨年買ったiPod-touch。 おもちゃ
としては面白いけど、使い勝手が
いいとはどうしても思えない。
「大人の道具」としては、イマイチ。
結局最初に出たclassicが一番だと思う。
 (意見には個人差があります・・。)

 【 Let it be 】
 "iPod"は携帯音楽プレーヤーの代名詞で、私も複数台使っています。 

 この分野、SONYの"WALKMAN"と熾烈な販売競争を繰り広げていまして、一時は圧倒的優位に立っていた
 iPodも最近は低中価格帯の機種ではSONYに巻き返されているようです。 

 私もできるなら日本製のWALKMANを使いたいですし、音楽データの圧縮フォーマットの差もあり音質などは
 SONYの方が好きなのですが、それでもiPodを使い続けているのはダウンロードサイト"iTunes"の持つ
 曲数が圧倒的に多いからで、これを使えば古今東西、何十年かぶりに思い出したような曲でも、高い確率
 で捜し出してダウンロードすることができます。 気まぐれな私に向いていた、ということなんですね。
 
 ところが"iTunes"には今までありそうでなかったものがありました。 それは「ビートルズ」の曲です。
 たぶん著作権の問題だったんでしょう、誰でも知っている彼らの曲だけは"iTunes"に1曲もありませんで
 した。

 もちろんビートルズはCD化されていますからCDを買えばいいのですが、聴きたい曲が入ったCDを全部
 買ったら相当の枚数&金額になるので、"iTunes"から1曲単位でダウンロードする方が絶対経済的です。

 先日、ついに"iTunes"にビートルズが登場しました。 好きな度合いの高い曲から順にダウンロードして
 いるのですが、一番最初に入手したのが「Let it be」でした。 私の世代はリアルタイムでビートルズ
 を聴いていますが、中でもこの曲は強烈な印象を与えた曲でした。 

 当時の日本は学生運動のピークで、アメリカではヒッピー(死語?)が溢れ、映画「イージーライダー」
 が話題になった時代でした。 音楽も反戦・反体制を歌った曲が多く、歌詞の内容なども抽象的・観念的
 なものが多かった記憶があります。

 「Let it be」の歌詞もその流れの中にある(というかビートルズが流れをリードしていた)もので、非常
 に難解、そもそも私は未だに曲名の「Let it be」すら何と訳したらいいのか判らないでいます。もちろん
 レコードも持っていますので、それには歌詞カードも付いていますが、どうも訳が違う気がするんです。

 「あるがままに」「なすがままに」「なるようになる」・・・どうもどれも違うような気がする。
 どなたか「Let it be」の名訳があったら、お教えください。
 


 2010年 11月16日 (火)

.
現在の夕張小(旧第一小)グラウンド。 来春には閉校が待つ。
校舎がグラウンドより一段高い地形は、第一小時代から今も
変わっていない。  2か所の石段も多分昔のままだと思う。
この段差の土手がデモンストレーションの「観客席」だった。
今はあの夏の日の喧騒が想像できないほど静かにそこにある。
 (2010年10月撮影)
 【 夕張40’s(フォーティーズ) その11 】
 "Demonstration":辞典を引くと「示威運動/実演/論証/感情の表示、などと出てまいり
 ますが、北高でデモンストレーションといえば、学校祭の仮装行列の途中で行う寸劇や踊り
 のことでした。

 毎年7月の中旬頃に行われる学校祭の中で、仮装行列はひとつのヤマ場でした。 各クラス
 ともこの仮装行列のために何日もかけて山車(だし)や衣装を作り、デモンストレーション
 の出し物の練習に勤しんだものでした。 もちろん吹奏楽をやっていた私たちにとっても、
 仮装行進は行列の先頭を飾る年に一度の晴れ舞台、ずいぶん練習をしたものです。

 北高の坂の下から出発した仮装行列は、末広から昭和通りを抜け拓銀前を経由して、元の映
 画館(映画「幸福の黄色いハンカチ」で倍賞さんがレジを勤めるスーパーはここ)の脇で踏
 切を渡り、炭鉱病院の窓の下で休憩したのち、三津野楽器の前を通り、本町の商店街を抜け
 栄橋を渡り電電公社と消防署の前を通って、第一小学校のグラウンドにやってきました。

 そこで休憩を兼ねて必ず行われるのが「デモンストレーション」でした。 確か持ち時間は
 各クラス5分だったと思うのですが、それぞれ仮装をしたまま行う寸劇や踊りは、採点され
 校舎内で行う模擬店などの出し物の評価とともに順位をつけられました。 そして最終的に
 上位のクラスには、栄誉と大量の「かりん糖」が与えられるのでした。

 デモンストレーションには学校の近所の人達もたくさん集まるため、一般観衆からの得票枠
 もあったと記憶しています。 平日にやっていますから、窓からは小学生も覗いています。
 考えてみれば北高と第一小の全校生徒に観客ですから、デモンストレーションの時は2000人
 近くの人間が集まっていたわけで、学校祭の熱気はここで最高潮に達していました。

 私は学校祭で雨が降った記憶がありません。 実際にどうだったかは判りませんが、私の記
 憶の中の学校祭はいつも青空。 デモンストレーションはマーチと歓声に溢れていました。

 この秋、久しぶりに訪れた旧第一小学校のグラウンドは当時と変わらぬ青空のもとにありま
 した。 歓声や熱気はもうありません。 来春には閉校によってこのグラウンドも使われな
 くなることでしょう。 グラウンドの真ん中に立っていると、高さを増した青空が雨空より
 もっと哀しく胸にせまって来るのでした。



 2010年 11月14日 (日)
 【 無益な挑戦 】
 土曜の夕方、縁あって依頼をお受けし30分ほどの短い講演をする機会がありました。
 
 幸いにして私は人前というのを苦にしない性質なので(まあ音楽をやってますと、もちろん人さまの前に
 出る機会も増えるので、慣れてしまったという部分もあります。)、それなりに楽しむ余裕があるのです
 が、友人知人の多くには「お前の神経はようわからんわ」とよく言われます。  友よ、人をまるで血の
 通わぬ鉄面皮みたいに言わないでくれたまえ。

 主催者のかたには申し訳ないのですが、こういう場では毎回一人でちょっとしたチャレンジをしてます。
 それは手元の時計(いつもストップウォッチ持参)をできるだけ見ないで、予定講演時間にどこまで正確
 に近づけるだろうという、まあ一種の賭けといいますかゲームといいますか・・・。 人間の体内時計と
 いうのは案外正確なものなので、力さえ抜けば結構いい精度で時間がわかります。 まあ壇上でどれだけ
 平常心を保てるか、というゲームといってもいいでしょう。 最後に「本日はどうも・・・」と頭を下げ
 ながら机上のストップウォッチを見て一人ほくそ笑む・・・ちょっと暗くて自虐的な趣味ですかねえ。

 今回は30分の予定時間に対して、29分35秒。 過去最高は60分に対して59分56秒ですから、
 記録更新はなりませんでしたが、まずまずのタイムです。 いつかオン・タイムが出たら・・・ゴルフ
 のホールインワンじゃないので別にパーティを開くつもりもありませんが、少なくとも「本日はご静聴
 ありがとうございました」と一礼して顔を上げた時に思い切り笑っちゃいそうで、とてもコワいです。
 


 2010年 11月13日 (土)
昨日まぐれで撮影に成功した虹。
英語のRAIN-BOW(雨の弓)は
ほんとに言い得て妙だと思います。
 【 そうかもしれない 】
 「実は地元ではあまり食べない特産品」というのがネットで取り上げられていました。 秋田県
 の「きりたんぽ」、岩手県の「わんこそば」、奈良県の「奈良漬」、京都府の「八つ橋」、鹿児
 島県の「桜島大根」などとともに挙げられていた北海道のそれは「夕張メロン」・・・。

 まあそうですよね、確かに地元だからっていって、ものすごく安く買えるわけでもないですし、
 道民全員が必ず食べるってものじゃない。 ここに登場するのは、ちょっと残念ですが納得がい
 くという気もします。

 
でも逆説的にいえば、全国的に誰でも知ってる特産品でないと、こうして取上げても話題として
 成立しないのですから、考えようによっちゃ夕張メロンも間違いなくそれだけ名が通ったという
 ことなのかも知れない。 そういえば何年か前ですが、「お墓がない」という岩下志麻さん主演
 のコメディ映画でも、彼女(映画の中でも大女優役)が付き人に「メロンといったら夕張でしょ」
 と言うシーンがありましたっけ。 全国区の特産品というポジションはまだ当分は揺るがないで
 ありましょう。



 2010年 11月11日 (木)
 【 疑問 】
 すっかり大騒ぎになってしまった尖閣ビデオ流出問題。 ここであまり政治の話題を書くのも何ですが、
 どうしても腑に落ちないことが多すぎます。

 私は偶然、前日に件(くだん)の映像がアップされた直後、YouTubeでそれを見ました。 もちろん驚き
 ましたが、すぐに消去されると思っていました。 ところが実際は私が見た後8時間近く映像はYouTube
 に残っていましたし、あまつさえ翌朝にはNHKを含む全TV局でYouTubeの映像を放送する始末です。
 これらを見るに、機密機密と言ってますが、ほんとに隠す気があったのか甚だ疑問。 特にTV局が政府
 や官邸に無断であれを放送するとは、とても思えません。 政府のOKが出たから放送したんでしょ。

 今回は最初から「筋の通らぬことばかり」、これじゃ世の中、何から何まで真っ暗闇じゃござんせんか。
 (若い人は鶴田浩二さん、知らないだろうなあ・・・)
 


 2010年 11月8日 (月)
 【 大事なのは何? 】
 数日前ですが、今年の北海道の交通事故死者数が全国ワースト1になり、道警は「非常事態宣言」を出し
 ました。 7日現在は1位は東京都の174名、2位が北海道で173名、3位が茨城県で172名です。

 確かに北海道の死者数が多いのは、大問題です。 しかし非常事態宣言なるものの発令理由がワーズト1
 回避だとしたら、いかにも情けない話です。 だって173名という数字は、前年同日より3名少ない数
 字で、確か昨年のこの時期は非常事態宣言は出ていなかったはず。  173名が非常事態なら、昨年の
 176名は何だったんだということになりませんか? 本当に大切なのは人命、それとも警察の面子??

 日本の交通行政の根本的な誤謬は、「運転者がしっかり注意して運転さえすれば事故は起きない」という
 前提に立っていることです。 人間は絶対にミスをします。 注意して運転しているつもりでも起きるの
 が事故というものです。 今のままでは絶対に交通事故は根絶できません。

 同じ予算を使うなら、スバルが商品化している自動制動装置の普及に補助金を出すとか、前照灯は周囲の
 明るさで自動的・強制的に点灯する構造にするとか、GPSと赤外線やレーダー波を併用して吹雪や夜間
 でも路外逸脱や追突を防ぐ装置を義務化するとか、具体的に着実に効果を得られるものがいくらでもある
 はずです。 

 「これからは日が短くなるので、夕方の歩行者の飛び出しには特に注意を払いましょう」なんて、いくら
 呼びかけたって、幹線道路で通過車両を停めてビラを配ったって、事故は決して減らないと思いますよ。
 


 2010年 11月6日 (土)
 【 思考の源 】
 古い映画ですが「ファイアフォックス」という映画があります。 クリント・イーストウッド監督・主演
 ですが、映画の出来は残念ながらBクラス。 ただ原作はあの函館にミグ戦闘機で亡命したベレンコ中尉
 の事件をヒントに書かれたそうですから、北海道にはちょっとだけ縁がある映画ではあります。

 ストーリーは、イーストウッドがソ連に侵入して最新鋭戦闘機「ファイアフォックス」を強奪してくる、
 というものですが、私が今でもこの映画を覚えているのはラスト近くのシーンが印象的だったからです。
 「ファイアフォックス」は文字通り「意のままに動く」操縦系を持っている、つまり「考えるだけで飛ぶ」
 戦闘機なんです。 ところが主人公はアメリカ人で飛行機はソ連製、追撃機に囲まれ追いつめられたとき
 初めて主人公はこのことに気がつきます。 「ロシア語で思考しないと、この飛行機は操縦できない」と
 いうことだったんですね。

 何が言いたいかと言いますと、一言も口から発しなくとも言葉:言語は必要だ、ということなんです。
 私たちは日本人ですから、頭の中で考える全ての論理を日本語で組み立てています。 それは例え全く口
 を開かなくても逃れられません。 日本語を使う以外に「概念の捉え方」を持ち合わせないからです。
 
 よく言われるように日本語というのは文章を最後まで聞かないと結論が判りません。 
 例えば「私はなぜ彼がそんな事を言うのか知っている。」は英語で「I know why he say such a thing.」
 「私」が「知っている」のか「知らない」のかを最初に言ってしまいます。 「知らない」場合、日本語
 では最後に「知らない」が来ますが、英語は最初に「I don't know~」と言い切ってしまうわけです。
 
 昔の英語の時間を思い出していただいて、記号で言えば英語は「S(主語)+V(動詞)+O(目的語)」
 ですが、日本語は「S+O+V」となります。 ですから当然、頭の中の思考回路もこの順で動くと思う
 わけです。 日本人は結論を一番最後まで言わないんですね。 あげく、例え文の最後でも「知っている」
 「知らない」をはっきり言ってくれればまだしも、国会中継なんてのを見ていますと「知らないと言えな
 いこともない」「知っていることを否定するものではない」なんて類の答弁が飛び交っていて、日本人の
 私が聞いていても「どっちなんだ!!」と叫びたくなります。

 ヨーロッパの言語の多くは元は一つの言語です。英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語
 ・ロシア語・・・言語学的にはみんな親戚です。 ですから基本文型も当然「S+V+O」、つまり結論
 が最初に来る言語。 そして実は中国語も基本文型は「S+V+O」なんですね。

 外交において全く物がはっきり言えない日本。 尖閣諸島も北方領土もTPP加盟問題もいつまで経って
 も明確な姿勢を打ち出せずにいるのはご存じのとおりです。 どうもこのあたりに欧米や中国と日本人と
 が根本的に思考が噛み合わず、日本が押し負けてしまう一因があるんじゃないかと思うのですが、いかが
 なものでしょう。
 


 2010年 11月5日 (金)


近所を走る日野のハイブリッドバス。
屋根前部のふくらみがバッテリーと
エアコンになります。
 【 発展途上? 】
 最近近所を歩いていると、ハイブリッドの路線バスを見かけるようになりました。

 乗用車ではすでに総販売台数の10%を超えたハイズリッド車ですが、大型車ではまだまだ少数派です。
 現在は日野と三菱の2社しか作っていませんし、1台の価格も標準的ディーゼル車よりプリウス2台分も
 高くなってしまうので、そうそう普及しないのでしょう。

 ハイブリッド車が燃費と環境性に優れる最大のポイントは、「回生」を行っていることです。
 回生とはもともと電車の用語で、減速時に今まで駆動に使っていたモーターを車輪側から回すことで発電
 させ、エネルギーを再利用することです。 電車の回生では減速時は架線に電気を戻しますし、自動車の
 場合はバッテリーに蓄えて再加速に備えます。 回生を行わない場合は、エンジンやモーターでせっかく
 速度つまり運動エネルギーを与えても、減速時にブレーキをかければ全て熱エネルギーに変わって空気中
 に放出されてお終いでした。(そもそも「ブレーキ」というのは運動エネルギーを熱エネルギーに変換す
 る装置です。) 回生では、その今まで捨ててきたエネルギーを再利用するので効率が上がるわけです。
 
 ただハイブリッド車にはジレンマがあります。 エンジンと電動機のどちらも持っているために、車体が
 重くなってしまうことです。 ですから上手に回生できればいいのですが、うまく回生エネルギーを拾え
 ないと、重さの分だけ燃費が悪くなるリスクがあります。 電動アシスト付きの自転車をお持ちの方なら
 経験があるでしょうが、バッテリーが切れた電動アシスト自転車で坂を登るのは普通の自転車よりずっと
 大変でしょう? ただ重いだけになってしまいますから。

 非常に残念なのは、バスのハイブリッドはまだシステムとして練れていません。 もともと車重があるの
 でうまくやれば回生できるエネルギーも大きいのですが、バッテリーの性能がマッチしていないんです。
 小型のバッテリーをそのまま拡大しても同じ性能のものは作れませんし、充分な容量のバッテリーを積め
 ば価格はとんでもなく高く、車重は更に重く、バッテリーの搭載スペースも巨大になってしまうんです。

 ですからハイブリッドバスは、まだバス会社の使用状況によって効果に大きく差が出るようです。うまく
 システムと相性のいいパターンにはまれば燃費も稼げますが、そうでない場合は従来のディーゼル車より
 燃費が悪くなってしまう場合も・・・。 メーカーでもそこは判っているらしく、普通なら「燃料消費率
 が~%向上!」などと大きく謳うところが、HP等でも具体的な数値は全く出てきません。 
 
 システム全体としてハイブリッドバスはまだ発展途上ということでしょうか。 回生という考え方は非常
 に正しいので、ここはメーカーに是非もうひと頑張りしていただいてプリウス並みに環境性能も燃料消費
 も胸を張って数値を出せるようになってほしいと思います。



 2010年 11月3日 (水)
 【 ついに11000を・・ 】
 毎月発表になる前月末までの夕張市の人口が、ついに11000人を割りました。
 2010年10月末現在の夕張市の全人口は10998人。  9月末の11012人から14人減って
 とうとう1万人台になってしまいました。 2009年10月末は11402人でしたから、この1年間
 では404人減ったことになります。 

 10年前の平成12年の人口は14791人ですから、2006年の市の財政破綻を挟んだこの10年間
 で約4000人減、つまりこの1年の人口の減少はこの10年の平均に相当する数値ということですね。
 このままのペースですと、あと3年経たぬうちに夕張の人口は1万人を割るかもしれません。
 
 7月1日のこの欄でも書きましたが、1990年に夕張に残った最後の炭鉱である三菱南大夕張鉱が閉山
 して以来、夕張の人口はほぼ一定の割合で減少し続けています。 財政破綻したから人口が急激に減少し
 たのではなく、その前から人口はコンスタントに減り続けていたわけです。 市に炭鉱に代わる基幹産業
 がなく、高齢化による人口の自然減も避けられない以上、残念ですが当然の結果といえるでしょう。

 折しも今月1日「夕張ツムラ」の竣工式が行われたそうです。 2015年までには更に45億円を施設
 に投資し、10年後までに最大200人の雇用を目指すと記事にありました。 このくらいの規模の企業
 が数社市内にあれば、従業員とその家族+生活に必要な3次産業の人数だけで、ある程度の人口が稼げそ
 うな気がします。

 まもなく高速道路も帯広方面までつながり、夕張は交通の便は決して悪くありません。  何とか多くの
 企業に来ていただいて町が再興されればいいのに、と心から願う次第です。
 


 2010年 11月1日 (月)


紅葉とは違いますが、我が家の庭の
ブルーベリー。  再三申しますが
私は食べる一方で育てるほうは一切
関知しておりません。
 【 霜月 】
 今年も残すところあとふた月、11月は旧暦で言う「霜月(しもつき)」です。 つい先日札幌でも初霜
 が観測されましたから、文字通りの霜月となったわけですが、鍋料理がおいしい季節になりました。

 今年は紅葉の発色が今ひとつなんだそうです。 「霜葉紅於二月花(霜葉は二月の花よりも紅なり)」と
 詩にも歌われておりますが、この秋は霜にあたる日が少なかったので彩りが不足してしまったのも仕方な
 いですよね。 あとは暑いほうに思い切り振れた振り子は、勢いをつけて次は寒いほう一杯に振れるもの
 ですから、今年の冬のことを思うと、ちょっと不安です。

 毎年うかうかしていると、残りふた月をただ慌しく過ごしてしまうので、今年こそちょっとは計画的に、
 とこれまた毎年思うんですが、まあきっとまた何もしないで終わるんだろうなあ・・・。







                             前月   日記2010年  次月  


                             ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


音風景・夕張

ユーパロ谷 気まぐれ日記