音風景・夕張 日記TOP




2020年05月


 2020年05月26日(火)
 
               棒グラフの高さ、低っっ!
【 鬼が笑う 】
昨年より1日遅い5月25日の朝、今年の夕張
 メロンの初競りが札幌市中央卸売市場で行われ
 ました。

 昨年は最高額を更新し、2玉で500万円!と
 いう驚くような価格でしたが、今年は一転して
 12万円という今までの最安値となってしまい
 ました。 申し上げるまでもなく、今年はまだ
 新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言すら
 解除されていない時点(25日夕方に全都道府
 県の緊急事態宣言は解除)の競りなので、何も
 かも自粛ムード。 これは仕方ないですね。

 市の財政破綻が発表された2006年以降、2009年
 の50万円が昨年までの最安記録でしたから、
 今年の世相の厳しさが際立ちます。

 前回の鬼の話に続いてというわけでもないので
 すが、昔から「来年の話をすると鬼が笑う」と
 言いますね。 根拠もなしに楽観的な見通しを
 立てることを嘲笑する言い回しですが、現在の
 状況に限れば「いいじゃん、鬼が笑っても」と
 思いたくなる心境です。 来年の今ごろは何も
 かも大笑いできているといいなあ、本当に。




 2020年05月24日(日)
 



 



 

【 似てるよね? 】
我ながら実にしょーもないことを書きますが。

 右の上二つの写真の山、シルエットが似てませんか?
 下の方の山は山頂付近が多少尖っていますが、全体の印象
 はかなり近いと思います。 さて、みなさんはこの二つの
 山の名前を言い当てられるでしょうか。


 正解は一番上の写真が夕張の鬼首山。 沼の沢と南清水沢
 の間くらい、市街の西側に位置する山です。 下の2枚は
 ハワイ・オアフ島のダイアモンドヘッド。 ダイアモンド
 ヘッドを知らない人は少ないと思いますが「鬼首山」の名
 を当てられるのは地元民だけでしょうね・・・。

 何しろ鬼首山は、高校生まで実家の窓から毎朝顔を洗いな
 がら見てましたから、いやでも形を覚えているわけです。
 だから小さい頃からテレビにダイアモンドヘッドが映るた
 びに「なんだよ、たいして変わんねーじゃん。」と思って
 ました。 後年ホンモノを見ることになりましたが、印象
 は変わりません。 違うのは写真の手前に広がるのが水田
 かワイキキビーチか、ということだけです。(笑)

 ちなみに「鬼首山」なんていう恐ろしげな名前は、昔この
 あたりに住んでいた鬼が、夕張川を氾濫させて田畑に被害
 を与えるなどして暴れまわり、業を煮やした神様が十勝岳
 を噴火させ、鬼を首の下まで火山灰に埋めてしまった、と
 いう伝説によるそうです。(これ、前に道のHPに書いて
 ありました。)

 ただしダイアモンドヘッドは鬼首山と違って火山の一部で
 すから、空から眺めると印象が全く違います。 実は私も
 つい最近までダイアモンドヘッドが火口の縁のシルエット
 だということを知りませんでした。 なまじっか鬼首山と
 形が似ているだけに、空から見ても同じような形だと思い
 込んでいたんです。 もともとご存じだった方から見れば
 そんなことも知らなかったのか、という話ですが。

 これを知ったのは、数年前に楽譜書きの休憩時間に開いた
 「Google-earth」でした。 ハワイで泊まっていたホテル
 の周辺って眺められるのかなと思ったんです。 これなら
 飛行機代をかけなくても、どこでも行けちゃいますから。

 で、ストリートビューから3D表示に戻して引きで見た時
 にワイキキの右下(南東)に大きな火口があることに気が
 ついたわけです。「ワイキキの近くにこんな大きな火山が
 あったっけ?」、気がついてもなお、そう思っていたので
 すが、地名が表示されるよう「Google~」を設定し直して
 ようやく状況を理解しました。写真だと左上隅がワイキキ
 なので、写真のあの山容は、火口の左縁の稜線だけを見て
 いたわけですね。

 というわけでみなさん、コロナ禍が収束しましたら、ぜひ
 この二つの山、現地でお確かめいただければと思います。
 



 2020年05月21日(木)
 
  移転前の沼の沢郵便局
  最近は手紙も書かなくなったなあ

 
【 言葉は生き物 】
作曲中の行進曲のスコアはだいぶ進みました。 何しろ普段以上に部屋から出ないので
 そのぶん集中できているといえばそうかもしれません。 気付いたらもの凄くトイレに
 行きたかった・・なんてことは楽譜に集中している時にはよくあるのですが、生理現象
 ですからね、なぜ忘れていられるのか不思議でなりません。
 
 最近、家内と話していて「お互い会話で方言が強くなってきてない?」と感じることが
 あります。 自分たちが若い頃、お年寄りの言葉は方言がきついと思っていましたが、
 今や私も相応の年齢ですからね、自然にそうなっていくものなんでしょうか。

 自分では普段の話し言葉は標準語に近いと思っていたのですが、最近は「知ってるけど
 長い間口にしたことがない」という北海道弁がふっと口をついて出ることがあります。

 実例をあげると何日か前に家内とTVを見ていて「これ、絶対こいつにかっつけてるよ
 なあ?」と言って「すっごい久しぶりに聞いたよ、その言葉」と笑われたことがありま
 した。 後でわが子に尋ねてみますと「かっつける(罪や責任をなすりつける)」なん
 て、意味を知らないどころか聞いたことすらないそうです。 さすがにこれは自分でも
 よく出てきたな、と思いましたけど。

 うちの子には「おぞい」も「つっぺをかる」も全く通じませんでした。 「ぶす色」も
 「それ、どんな色?」・・・周囲で誰も使わないそうです。 言葉は時代とともに移ろ
 いゆくもの、いわば生き物ですが、日本全国みんなが標準語ってのもつまんないじゃな
 いか、と思ったりしています。




 2020年05月17日(日)

 

   

  
【 先はまだまだだけど 】
相変わらず危険な状態が続く札幌
 ですが、新型コロナ感染症は多少
 落ち着きつつあります。

 札幌市は市のHP上で、右のよう
 に現況を毎日グラフ化して公表し
 ているので、誰でも感染状況が判
 りやすいです。

 もちろん延べの感染者数も大事で
 すが、いま重要なのは要治療者が
 どれくらいいるのかということで
 この数と病院のキャパを見比べて
 いかなければなりません。

 札幌市のグラフでは△で表してい
 るのが退院者の累計、〇で表わし
 ているのが原在患者数(要治療者
 の数)ということで、これも判り
 やすく示されています。 感染者
 数の増加ペースを退院者のそれが
 上回っているので、現在患者数は
 減りつつあります。 まだ油断は
 できませんが、やや明るい兆しが
 見えてきたという所でしょうか。
 何れにしろ札幌市の公表の手法は
 非常に優れていると思います。

 本来は国(厚生労働省)もこのよ
 うなグラフを公表すべきですが、
 全くなされていません。 仕方が
 ないので、厚労省のHPから自分
 で毎日数字を拾ってグラフを作成
 しましたが、今度は集計した数字
 に但し書き(つまりは言い訳)が
 多すぎて、肝心な要治療者の変化
 が不自然で信用できません。本来
 は絶対値は違っても、形は札幌市
 のグラフのような曲線を描くはず
 なんですが・・。これでは厚労省
 自身が状況を把握(集計)できて
 いないと思わざるを得ません。

 今がウイルスとの戦いだというな
 ら、感染状況の集計すらできてい
 ない体たらくで、何の戦略がある
 のか?と思います。 実際に政府
 がやったのは、一言でまとめれば
 「接触自粛を呼びかけた」だけ。
 なぜこれだけでこの程度の感染者
 数で収まっているのか、海外では
 不思議に思われているようです。

 まあ文句ばかり言っても始まりま
 せん。 鬱憤はたまりますが多少
 は明るい兆しもあります。(個人
 的にはまだ規制緩和は早いと思い
 ますが。) もう少し家に籠って
 いることにしましょうかね。




 2020年05月12日(火)
 
 
【 散りゆく桜 】
今日の昼過ぎ、母方の祖母が亡くなりました。 享年99歳でした。

 しばらく前から衰弱が進んでいたのですが、同居していた叔父とは「もし万が一のこと
 があっても緊急事態宣言下であるので葬儀は最小限にする。 私達を含め叔父夫婦以外
 は誰も参列しない。」という申し合わせはしていました。 ですから私も母も葬儀には
 参列しません。 祖母自身は新型コロナ感染症の患者ではないので、小さな規模ながら
 普通に葬儀を執り行えることが、時下ではせめてもの救いなのかもしれません。

 祖父は私がまだ小さい頃に50代で亡くなったので、祖母は既に嫁いでいた私の母以外
 の3人の子供たちを女手一つで東京の大学まで進学させました。 後に「あの頃は本当
 に大変だった」と彼女自身が話していましたが、徐々に景気が傾きつつあった真谷地で
 仕送りをしながら生活していくのは、相当の苦労だったと思います。 その人生の最後
 がこれかと思うと、やり切れない気分になってきますが仕方ありますまい。

 北海道とりわけ札幌は、新型コロナ感染症の収束まではかなり時間が必要な印象です。
 肺の疾患を治療中の父も、免疫を抑制してしまうリウマチ薬を服用中の母も、ただ高齢
 という以上に注意が必要ですから、油断できません。 今さらですが改めて、この災禍
 が一日も早く収束してくれることを祈りたいと思います。




 2020年05月09日(土)
 
 ボンバルディア社 DHC-8 (撮影:2006年中標津空港)
 世界初のジェット旅客機を生んだ英国デ・ハビランドの末裔である


 
  回転するプロペラの右下に雪を頂く雌阿寒岳と阿寒湖
  右上には中央に円形の島を持つ屈斜路湖が見える
【 これも自粛 】
緊急事態宣言が継続中のいま、基本的に外出は必要最低限
 にということで、気候が良くなっても控えていることって
 結構あります。

 純粋に疫学的に考えると「それは大丈夫なんじゃないか」
 と思うこともありますが、世間が緊張に耐えているなか、
 私は大丈夫と思っても他人は許さないという事態も考えら
 れますので、ひたすら外出禁止。 仕方ありますまい。

 その「控えている行動」の中に「新型旅客機の撮影」があ
 ります。 丘珠空港から函館・釧路・利尻島などの路線に
 4月12日から新しい機体が飛び始めているんです。

 北海道エアシズテムがこれまで使っていたサーブA340
 に代わって導入したのは、フランス/イタリア合同企業・
 ATR社のATR42-600。 道内では初めての就航
 なので、滑走路端に行って写真を撮ろうと思ってました。
 最新の6翔のプロペラもどれくらい静かなのか、生で音を
 聞いてみたかったですし。

 もしかしたら「今どき足の遅いプロペラ機?」とお思いの
 方がいらっしゃるかもしれませんが、ローカル空港を結ぶ
 近距離路線では、ジェットといえど加速する時間が十分で
 なく、巡航速度まで加速したと思ったら減速しなくてはな
 りません。 所要時間に大差はないですし、燃料消費量は
 明らかにプロペラ機のほうが少ないんです。 「遅い」と
 いっても、550km/h以上は出ますしね。

 以前はATRと外観が酷似しているボンバルディアの機体
 が飛んでいたのですが、すでに退役。 後継機のサーブも
 老朽化が進んでいたんです。 写真はボンバルディアです
 が、ATRと同様に高翼機(主翼が胴体の高い位置に取付
 けられている)なので、下の景色が翼に遮られずに見えて
 なかなか快適でした。 写真でお判りのように客室部分だ
 け見ていると大型バスくらいの大きさです。


 いつも陣取る近所の水辺のランチの場所にも、今年はまだ
 行けていません。 早いところ自粛の二文字が解除されて
 ほしいと願っているのは、みなさんも一緒ですよね。
 



 2020年05月04日(月)  
【 耐雪梅花 】
ずっと寒い日が続いていましたが、月が替わってようやく春らしい気温に
 なってまいりました。 わが家の梅の花は今が満開です。 世間がどんな
 状況であろうと、時が来れば花は咲くんですね。

 この写真は一眼レフで撮影しました。 最新機種ではありませんが、ある
 程度の性能は持っているはずです。 それでも人間の目には及びません。

 人間の目なら特に意識しなくても見ることができる梅の花ですが、写真に
 撮るのはけっこう大変で、特に余分な背景を写し込まないよう空をバック
 にすると、肝心の花が暗くなってしまうので、ストロボを強制発光させる
 とかして撮影しなければいけません。 思うようには撮れないものですが
 最近はスマホのカメラのほうが上手に撮れたりしますから。 もし本当に
 そうだとしたら悔しいですけれど。


 梅の花といえば、確か西郷隆盛が詠んだ漢詩に

 
『 耐雪梅花麗  経霜紅葉丹 』

 という一節があったと思います。(詩のこの部分しか覚えてない・・。)
 「雪に耐えるほど梅の花は麗しく、霜を経るほど紅葉は丹(あか)い」
 そんな意味だろうと思います。

 今のこの苦境を何とか耐えれば、来年の春には今年よりもっと美しい
 梅の花が見られる・・・そう信じたいですね。




 2020年05月01日(金)

 
【 5月にMarch 】
今日から5月。 英語で5月はMayですが
 今日の話題はMarchです。 但し話題は
 3月のことではなく「行進曲」の方ですが。

 NHKの朝ドラをご覧の方も多いかと存じま
 すが、現在放映中の「エール」は朝ドラ初の
 (というか他の局でも例を見ない)作曲家が
 主人公の物語。 モデルは生涯で5千曲以上
 を作曲した古関裕而さん夫妻です。

 古関さんは様々なジャンルの曲を作曲しまし
 たが、私が最初に古関さんの名を覚えたのは
 ドラマ初日にも登場した東京オリンピックの
 開会式。 まさにあの行進曲こそ私が最初に
 意識して聴いた古関作品でした。 だから私
 にとって古関さんは行進曲の作曲家、エール
 というドラマのタイトルどおりの印象です。

 後にブラスバンドに入部して、行進曲はずい
 ぶん演奏しましたが、いいですよね行進曲。
 聴いてると何か元気が出ます。
 
 というわけで、と続けると脈絡があるような
 無いような・・なのですが、行進曲の作曲を
 始めました。 曲名について書くと長くなる
 ので、別の機会に譲りますが、意外と順調に
 書けております。

 ただ楽譜ができても、皆さんに聴いていただ
 けるかどうか・・・この曲は吹奏楽曲として
 書いていますが、実は私、オケの楽器の音源
 は持っていますが、吹奏楽用の音源は持って
 いません。 サックスとかユーフォニウムは
 オケ音源には入っていないんですね。

 またいい音源も売ってないんだなあ。ここが
 一番の悩み所、もう少し考えてみます・・。