音風景・夕張 日記TOP




2021年05月


 2021年05月27日(土)  
【 Super-Moon 】
テレビなどでも話題になったのでご存知の方も多いと思いますが、
 昨晩は皆既月蝕が見られるはずでした。 それも地球と月の距離が
 近づく「スーパームーン」と皆既月蝕が重なる滅多にない天文現象
 が見られる、ということでカメラを構えていたのですが・・・。

 天候としては「晴れ」だったのですが、水平線近くは全周が雲で、
 蝕の開始位置の仰角が15度・終了位置が25度、と低かったため
 雲に隠れて見ることが出来ませんでした。天頂は晴れなのに残念!

 皮肉にも蝕の終了時刻から10分ほど過ぎてからは、見事な満月が
 望めました。 せっかくカメラを用意していたのでスーパームーン
 の、いつもより大きいはずの満月を撮影したのが右の写真です。

 一眼レフに望遠レンズ(フィルム換算焦点距離300mm)を付け、
 マニュアル露出(f12・シャッター速度1/1000・ISO500)で撮影
 しました。 カメラもレンズも高級なものではないので、解像度は
 それなりですが、ほぼ思った通りには撮れました。 満月はかなり
 明るく、うす曇りの日中くらいの露光でシャッター速度も速いので
 手すりなどに肘を当てておけば三脚が無くても撮影できます。一度
 お持ちのカメラで「月の撮影」に挑戦してみてはいかが??
 



 2021年05月24日(月)  
 
【 復活 】
例年この時期に取り上げる話題ですが、本日札幌の市場
 で夕張メロンの初競りが行われたそうです。

 毎年ご祝儀価格の高さがニュースになるのですが、昨年
 は2玉12万円という、近年にない安値が話題になりま
 した。 昨年のこの時季は既に新型コロナウイルス感染
 症が猛威をふるっていましたから、ご祝儀を出している
 場合じゃない、という自粛意識が強く働いたものと思わ
 れます。

 今年の初競り価格は2玉270万円。 私は夕張が財政
 破綻を発表した2006年から、夕張メロンの初競り価格を
 記録してきましたが、16年間で4番目の高価格です。

 感染症の状況はむしろ昨年より悪化しているのですが、
 もうこんなことまで自粛していられるか、という関係者
 の心情の表れ、とも取れるような気がします。

 政府や行政はひたすら「自粛」を求めるだけで、1年が
 過ぎても具体的な対策は全くなく、頼みのワクチン接種
 にしても、日本経済新聞のワクチン接種状況データによ
 れば1回でもワクチンを打った人は、5月20日時点で
 552万8513人。 日本の総人口を凡そ1億2500万とすれば
 僅か4.4%あまりでしかありません。
 
 折しも感染が急拡大した台湾は、人流を把握するための
 システムを僅か3日で作り上げました。 駅やコンビニ
 など多数の出入り口にQRコードを配置し、そこを通過
 する際にはスマホの専用アプリで読み取って発信するだ
 けです。 お見事としか言いようがありません。 国産
 ワクチンも7月には目処が立つとか。 彼我の差はどこ
 にあるのか? 論理学というものを欠片も理解していな
 い連中しかいない国の住人としては嘆息のみです・・。




 2021年05月21日(金)  
【 今なればこそ 】
新型コロナの感染者、今日は全道で727人と過去最悪の数値になってし
 まいました。 ここまで増えてしまっては以前と違って変異型ウイルスが
 大勢を占めるようになっていることを考え合わせると、暮の緊急事態宣言
 の時と同じことをやっていたのでは収束しないんじゃないかと思います。
 対策が完全に後手に回ってしまいましたね。

 不要不急の外出も控えるように、ということですから、迂闊に出かけるこ
 とも憚られますが、そんな今だからこそ、というニュースを聞きました。
 
 数日前にテレビなどでも紹介されていたので、すでにご存知の方も多い
 と思いますが、「夕張360°」というWEBサイトができたそうです。

 夕張市内のスポットからぐるり360°見渡すことが出来ます。 何しろ
 直接現地へ出かけることが難しい今ですから、パソコンの前に居ながらに
 して、夕張市内の各地の映像を眺められるのはとてもいいですよね。

 希望としては室蘭の地球岬のカメラのように、カメラそのものを一定時間
 占有して、リアルタイムで好きな方向を見られるようになれば最高かな。
 初期投資が必要ですから難しいでしょうがそうなってくれれば嬉しいな。




 2021年05月16日(日)  

 で、接種してもらえるのはいつ??
【 最大の関心事 】
数日前、ようやく両親のところに新型コロナウイルスのワクチン接種券が
 送られてきました。 特に父は高齢なうえに肺の疾患を治療中ですから、
 一日も早くワクチンを打ちたいところなので「ようやくか」と思っていた
 ところです。

 折しも北海道全域が、今日から三度目の緊急事態宣言下に入りました。
 じゃあ何が変わるのかというと、私も現時点では具体的な差が整理できて
 いませんが「今かなり危険な状態だよ」というメッセージ性は確かに伝わ
 るでしょう。 どちらにしろ遅きに失した感はありますけど。

 このワクチン接種の案内ですが「①予約は19日から始まる」「②予約は
 接種を受けたい医療機関に直接行う」という2つの情報が読み取りにくい
 です。

 どちらについても確かに書いてはあるのですが、お役所の文書の典型で、
 「どうやったら伝わりやすいか」という意識が欠如しています。 特に今
 回の対象者は75歳以上。 失礼ながらご本人は視力も読解力も若い時の
 ようなわけにはいかないはずです。 眼鏡がなくても読める活字で封筒の
 外側や専用の紙に「予約は19日以降、受けたい病院に直接して下さい」
 くらい書いておけば、少しでも混乱が避けられたと思えてなりません。
 そこが一番知りたいところなんだからさ・・・。




 2021年05月04日(火)  

  
 
 物置の壁に積まれた薪や風呂場の煙突、その下の壁
 に横向きに架けられた梯子が時代を感じさせる。
 玄関脇には金属製の国旗の掲揚ホルダがあって
 祝日には日の丸が掲げられていた。そういえば
 「旗日」という単語も今はほとんど死語だなあ。
【 Google の旅 ③ 】
前回の井戸の話、私の小さい頃のアルバムに一枚くらい
 モノが写り込んでいないかと探してみたのですが。

 ありました。 しかもまさに歳時記的にみる今、端午の
 節句の前ごろの写真です。 2枚の写真はどちらも撮影
 年がはっきりしませんが、左が1958年か59年の春
 、右が2012年か13年、従って2枚の写真の間には
 55年ほどの年月が流れていることになります。
 
 初めての男の孫の誕生に狂喜乱舞したという私の祖父が
 「とにかく一番大きいやつ」と言って本町の「おかむら
 百貨店」で買ってきた鯉のぼりは、6畳間の対角線より
 ずっと長かった記憶があります。 あ、念のため書き添
 えますが、祖父が喜び期待したその孫が私であります。
 おじいちゃん、ごめんね、期待されたほどの人間に成長
 できなくて・・・。

 構図としては前回の写真と180度逆向きに写した写真
 で、新しい写真の左端に「防火水そう」の標識が見えま
 すが、古い写真の同じ場所にはコンクリート製の井戸が
 あるのは私の記憶通りです。この井戸は確か前回の東京
 オリンピックの数年あとまで残っていた気がしますが、
 樹木の高さといい、半世紀の時間はやはり長いですね。

 Googleのストリート・ビューのデータは、表通り沿いは
 頻繁に更新されますが、裏通りまではそうそう更新でき
 ません。 新しい写真に写っている我が家も、老朽化の
 ため2014年に取り壊し、今は更地となっています。
 夕張のあちこちがそうですが、今は記憶の中だけに残る
 景色、みなさんの中にもありますよね。




 2021年05月01日(土)  

 文字がすっかり褪色しているけれど
 何とか「防火水そう」の文字が読める。
 標識と電柱でちょうど鬼首山の頂上が
 隠れてしまっているのが残念。
【 Google の旅 ② 】
このシリーズ第2回は我が家の前から。 ちょうど鬼首山の頂上を
 隠している写真中央の丸い標識は、かなり褪色しているけど何とか
 「防火水そう」の文字が読み取れると思います。

 標識の下には四角い鋼製の蓋が見えますが、私の小さい頃、ここに
 は井戸がありました。 もう半世紀以上も前の話です。 ちなみに
 左端に写る家の場所には鶏小屋がありまして、卵の殻などが散乱し
 ていたため有機物やリンが大量にあったのでしょう、真夏の夕刻、
 うす暗くなり始めた頃に、鶏小屋の棟を越して向こうに飛んでゆく
 人魂(青白い燐光)を見たことがあります。

 我が家は最後まで水道がなく、井戸水を使っていました。 さすが
 にポンプは私が小学生の頃に電動になっていましたから、蛇口をひ
 ねれば水は出ましたが、水質は自慢できるほど良くて、今でいえば
 ミネラルウォーター並みのおいしい水でした。
 
 不思議なのは、私の記憶にある限り、我が家の周りに6か所あった
 はずの井戸のうち、おいしい透明な水が湧き出たのは我が家とこの
 防火水そうの場所にあった井戸だけだったこと。 あとはみな鉄分
 混じりの真っ赤な水が出てくるのでした。 国道沿いの旧郵便局の
 あったあたりは元は4~5mほどの高さの土手で、その上に数棟の
 鉄道官舎が建っていて、ここに井戸がありました。この井戸がまた
 水質が良かったんですが、我が家とこの井戸を結ぶ直線状にきれいな
 水の湧く井戸が並んでいたので、地下にはきっとここに水脈があった
 のかなあと思ったりします。

 今では井戸が消えたのはもちろん、周辺の地形ごと変わっているので
 この話が通用するのは60歳以上・・・写真一枚でもずいぶん色々な
 ことを思い出せるものですね。