音風景・夕張 日記TOP




2022年09月


 2022年09月29日(木)  
【 夏の名残り 】
ここ数日、日中は夏を思わせるような好天が続いています。あと
 何日かはこの好天が続くようですが、コロナさえなければ無条件
 にこの絶好の行楽日和楽しめたのですが、好きなように行動する
 にはまだ少し不安を感じます。

 感染を考えるとやっぱり人との接触が少なそうな屋外、というこ
 とで「モエレ沼公園」に行ってきました。 もともと広大な公園
 なのでなかなか密にはなりにくい場所ですが、平日ということで
 更に空いていて、公園中心部の広い芝生で休んでいても、人の姿
 はほとんどなし。 たまに人が通ってもかなりの距離があるので
 感染症とは無縁な環境でした。 とてものんびりできました。

 唯一人が集まったのは、一日に何回か運転される「海の噴水」。
 これは噴水の出方が変化するプログラム噴水で、長い方で40分
 かかる見事なものです。 来園者の中にはこれだけを見に来る人
 もいるようですが、それでも直径48mもあるので、密という程
 にはなりませんでした。 写真はフィナーレ近くのアーチ噴射で
 すが、前回見た時は曇天だったので印象がやはり良いですね。
 今季は10月20日までこちらの時間に見られます。一度ご覧に
 なってみてはいかがでしょう。




 2022年09月25日(日)  
 
【 今日まで 】
今まで何度か掲載してきた全道と札幌市の
 新型コロナ感染状況のグラフ。 今日現在
 では右のような状況になっております。

 概ね収束に向かっていますが、特に札幌市
 では減少の度合いが少なくなってきていて
 毎日1000人を少し割ったあたりで停滞して
 いるのが気になるところです。

 その感染者数ですが、明日26日から全国
 一律で全数把握をやめることになっており
 ます。 全く感染者数を計数しないわけで
 はなく、定点的な集計は行うようですが、
 具体的にどういう発表になるのか、北海道
 や札幌市のサイトを探しても見つけられま
 せんでした。なので明日以降もこのグラフ
 を描けるのかは判りません。

 そもそも感染者数の全数把握を今やめて、
 どれだけ関係者の作業負荷が減るのか理解
 できていないのですが、感染者数の変化を
 統計学的に捉えるだけなら、必ずしも全数
 を数えなくてもいい、のは理解できます。

 ただ新しい変異株が登場したりした際に、
 定点把握だけでそれを数字で捉えることが
 できるのか等々、ちょっと不安が残らない
 でもありません。 例によって政府の通達
 で全数把握をやめたのに、そういう疑問に
 対する「丁寧な説明」は一切ありません。
 問題があるとすればそこが一番問題かな。

  ※9月26日追記:やっと日本経済新聞の記事の中に
  感染者数の計数に関する説明を見つけました。
  それによると簡略化されるのは感染の詳細情報だけで
  感染者数の計数と発表は今まで通りだそうです。
  新しい変異株がすぐに発見できるか?という点は
  やっぱり不安ですね。




 2022年09月21日(水)  
【 小さな百年史 】
いろいろ雑事に追われているうちに、ついこの欄の更新が滞ってしまいました。
 あっという間に9月も下旬、朝晩の気温はもう10℃を切りそうです。

 我が家はけっこう物持ちがいいほうで(貧乏性ともいう)相当古いものを使って
 いたりします。

 中でもたぶん一番古いのが、写真の醤油差しなのですが、父の話によれば祖父が
 結婚した時に買ったものらしいです。 103~105年くらい前のものという
 ことになりますか。 といって特に高級・高品質のものではありません。 あり
 ふれた大量生産の醤油差しです。 ただ容量や液だれの少なさ、吐出量の加減が
 ちょうど良かったので、ずっと使われ続けてきました。

 先日ついにこの醤油差しに亀裂が入ってしまいました。百年以上にわたって毎日
 使い続けてきて、さすがに材質が脆くなっていたのかもしれません。 もともと
 丈夫なクリスタルガラスでも何でもないごく普通のガラス製ですからね、今まで
 よく保ったものだと思います。

 私はもちろん父より長く我が家とともに過ごしたことになりますが、歴史年表に
 照らせば関東大震災の10年前くらいから太平洋戦争を挟んで昭和・平成・令和
 まで、日本が最も激しい時代の渦に巻き込まれた百年間でした。

 代わりの醤油差しはどうしようかな・・こういうのって使ってみないと判らない
 ものだからな。 いま買った醤油差しがまた百年使えるんなら、次の買い替えは
 2122年・・・私は見られないけど、どんな世界になってるんだろ。 ガラス
 にすっかり醤油の色が染みついた古い醤油差しを眺めながら、妙な妄想に捉われ
 たのは「物思う秋」だからでしょうかね。




 2022年09月10日(土)  
 

【 夏の終わりのエトセトラ 】
いいお天気が続いています。 気温も昨日は30℃を超し、日差しだけ
 みれば真夏のようです。 ただ風は真夏の熱風から少しだけ涼やかさを
 感じるようになり、空もブルーの濃さが増し高くなった気がします。

 バルコニーに椅子とテーブルを出して、その高くなった空を眺めてみた
 りしてみました。 谷間にある夕張と違って、海に近い平野の真ん中に
 住んでいるとなかなか無風の日はないのですが、今日は風もほとんど
 なく、最後の夏の気分を味わうことができました。 うだるような夏
 の暑さの最中はしんどいだけですが、今日の暑さは少し名残り惜しく
 感じるのですから、人間なんて勝手なものですね。

 向陽中学校の校歌はイントロでつまづき、一度書いたものを全部消して
 やり直ししています。 私自身の母校ですから本来の曲想はよく判って
 いるのですが、逆にそれが邪魔をしているのか、どうもしっくりこなく
 て・・・けっこう難儀をしています。 こういうのは一度湧き出してし
 まえば、そのあとは案外出て来るものなので、もうちょっと格闘してみ
 たいと思います。

 先日偶然知ったのですが、高倉健主演の映画「新幹線大爆破」に真谷地
 や沼の沢がほんのちょっとだけ映っているそうです。 昭和50年公開
 の映画だそうですから、私がまだ夕張に住んでいた頃にロケをしていた
 はずなんですが、全く記憶にございません・・・。「新幹線大爆破」に
 夕張は関係なかろうと思ったのですが、犯人が新幹線の爆破予告が本気
 であることを証明するために北海道で貨物列車を爆破してみせる、とい
 うストーリー展開らしいです。 爆破シーンは真谷地線で撮影したよう
 なんですけど、けっこう派手に爆発させたみたいですよ。 ほかに若菜
 や常盤も登場するらしいです。 amazon でもDVDやBDが売っている
 ようですから、そのうち購入して見てみたいと思います。

 今夜は十五夜、予報ではこのまま夜も晴れるそうで「仲秋の名月」が見
 られそうです。 家内が後でススキを買ってくると言っていましたので
 バルコニーの椅子やテーブルはそのままにしておいて、夜は月見で空を
 見上げることにいたしましょう。 




 2022年09月05日(月)  
 
【 マジックアワー 】
夕張北高校時代のクラスメイトが他界し、葬儀に参列してきました。

 最後にお会いしたのはコロナ直前の夏のクラス会でしたが、その席では
 全く元気に見え(聞けばその時はすでに病を告げられていたそうです)
 その印象が今もはっきり残っているため、知らせを聞いた時も「何かの
 間違いじゃないのか」と思いました。

 映画や写真の世界で「マジックアワー」という用語があります。 日没
 直後、消えかかる光の中で景色が様々な色に劇的に変化してゆく、そう
 いう短い時間帯のことをそう呼ぶそうです。 確かそういうタイトルの
 映画もありましたね。

 もし人の一生を一日に例えれば、私たちの世代はいま18時とか19時
 あたりにいます。まさにマジックアワーの時間帯です。強い光に溢れた
 若い頃は気付かず平板に見えていた風景や出来事が、全く別の姿に見え
 たり感じたりします。 今日のように昔からの友人が彼の岸の向こうに
 去ったりした時も、若い頃とは感じ方が全く違う・・もっとずっと切実
 に受け止めるようになっていることに気付いて驚くのです。

 ピアニストで作曲家のフランツ・リストは交響詩『前奏曲』のスコアの
 冒頭に、「人生は、死によってその扉が開く新しい世界への前奏曲であ
 る」と記しました。 前奏曲というのは、全編を上演すれば何時間もか
 かるオペラの各場面に登場する旋律を、オペラの冒頭で短くまとめて演
 奏する、いわば予告編のような音楽です。 せいぜい数十年の人生など
 予告編のようなもの、長い本編はそのあとに始まるのだ、というところ
 でしょうか。

 もし本当に「あちらの世界」というものがあるなら、今回彼岸に渡った
 友人が、先に行った人たちと一緒に永く幸せで平穏な日々を過ごしてほ
 しい・・・本当にそうあればいいなと思わずにはいられません。
 クラスの仲間たちとともに、心からご冥福をお祈りいたします。




 2022年09月01日(木)  
 
【 少しずつ収束?? 】
今日から9月です。 朝晩はだいぶ涼しく
 なってきましたが、日中はまだ夏の名残り
 を感じるときもあります。

 新型コロナの感染者数は、少しずつ減って
 いるような感じがします。 ただ一週間の
 間の周期的な変動はかなり大きく、毎日の
 感染者数だけ見ていると、いったい減って
 いるのか増えているのかなかなか判り難い
 状況です。

 そこで多少正確さに欠けても、現実に近い
 状態を大掴みできる方法はないか考えてみ
 ました。 試してみたのは「平均値をとる
 こと」です。

 そもそも相手はウイルスですから、特定の
 曜日だけ感染したりしなかったりするわけ
 がありません。 これは検査数が関わって
 いるものと考えられます。毎週、月曜火曜
 が感染者数が少ないのは、土日は医療機関
 が休みで検査数が減るため検査結果が出る
 月曜火曜の感染者が少ないわけです。

 そこで、ある日の感染者数をその日を中央
 にした前後7日間の平均値で表すことにし
 ました。 これを1日ずつずらして計算し
 グラフにプロットしたのが、右のグラフの
 破線で表わした値です。 前後の山を削り
 谷を埋めたわけですが、実際の感染者数の
 変化はこれに近いのじゃないでしょうか。

 この破線グラフのいいところは、日ごとの
 変化に惑わされず全体の傾向を見極められ
 ることです。 これによれば全道でも札幌
 でも、第7波は収束傾向にあると言えそう
 です。

 あとは如何に今後の感染爆発を防ぐかなの
 ですが、オミクロン株に効果の高いワクチ
 ンが前倒しで認可されそうで、これは明る
 い材料でしょう。 ただしこのワクチンは
 まだデータが不足していて、過度の期待は
 禁物かもしれません。 季節は先に進んで
 いきますが、安心して日常生活が送れる日
 は、なかなか訪れそうにないですね・・。